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「小池は動かない」という政局記事がまん延した結果…

 毎日新聞(6月24日)は「休養明けですぐに選挙応援はできないだろう。選挙期間中は休むのではないか」という「自民重鎮」のコメントを載せていた。

 朝日新聞(6月26日)は「都議選で小池氏は動かない」との見方を載せていた。理由の一つに「小池氏に常につきまとうのが、秋の衆院選を機に国政復帰を目指すとの見立てだ」と。ここらへんの憶測(嬉ション)はタブロイド紙と変わらない。

 読売新聞(6月29日)は『小池氏 いつ静養明け』。まるで今年の梅雨明けはいつ?みたいな感じです。

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 記事を読むと与野党は《「小池人気」は根強く、動き方によっては情勢を一変しかねないとみている》。あ、やっぱり台風警戒の記事だった。

 さてこうなると何が起きるのか。「小池は動かない」という政局記事が選挙期間中にまん延したのである。皆がそうだと何となく信じているときがいちばんサプライズが起きやすい。

 その結果……。

『小池氏、最終日に都民ファ激励』(朝日7月5日)
『「不在」小池氏 終盤動く』(毎日7月5日)

 ああ、この展開。またおじさんたちが嬉ションしちゃう。オヤジジャーナルと戦国武将みたいな権謀術数を駆使する小池氏はもうトムとジェリーみたいな関係だ。

“オリンピックおじさん”の不人気が露わに

 面白かったのはこの見出し。

 『「小池氏にやられた」「大敗北」都議選、自公失速の内幕』(朝日新聞デジタル7月4日)

 記事のタイトルは「小池氏にやられた」という自民党議員の声だが、しかし本当にそうか。本音は「菅氏にやられた」ではないか?

©文藝春秋

 菅首相の説明しない態度、五輪が始まれば国民は感動してすべて忘れるみたいな態度、これらが都議選にさえ反映されたとも言える。

 ただでさえ、《政府関係者は「首相が街頭に入っても、人気がなくて人が集まらないかもしれない」と漏らした》(毎日7月5日)という状況であった。

 今回、想像以上の不人気が露わになったオリンピックおじさん。

 オヤジジャーナルがちょっとざわついてきました。