奇怪な衣装で宇宙哲学を語る、斬新な孔明像で大反響の酒見三国志が第五巻をもってついに完結した。第一巻刊行から実に13年。
「やっと終わりました。もう少し早く終わるかとも思っていたのですが、三国志を書き切るのにこの分量と年月が必要でした。書いて初めて、三国志をちゃんと理解したような気がします。
文献を読んでいると、孔明はとても真面目な人だったと思います。なので小説ではだいぶいじってしまいました」
孔明だけでなく、劉備、張飛、関羽までもが個性を爆発させて大活躍する酒見版三国志だが、酒見さんにお気にいりの登場人物を聞くと、
「劉備ですね。途中で死んでしまった時は、孔明といわばコンビ漫才する相方がいなくなってしまったと、困りました。劉備は書いていてとても楽しく、魔性のキャラクターでしたね」
そして今月、『月刊!スピリッツ』誌上で、緒里(いおり)たばささん画でマンガ化が決定。
「三国志の小説は多く出ていますが、その中でこの作品を原作に選んでもらって嬉しいです。孔明たちが絵になってどんな活躍をするのか、とても楽しみにしています」
INFORMATION
漫画『泣き虫弱虫諸葛孔明』
『月刊!スピリッツ』12月号より連載開始
10月27日発売