「かつて『奇想天外』という、その名の通り奇想天外な雑誌があったのを覚えてますか? 1974年に曽根忠穂、福島正実、小鷹信光のエンタメ最強の編集布陣で創刊。表紙にはSF、ミステリ、ファンタジー、ホラー、ノンフィクションという成分表示が書いてあり、あらゆる趣味人の知的好奇心を満たすサブカルチャー・マガジンでした」

 ミステリ作家の山口雅也氏が伝説の雑誌『奇想天外』のアンソロジーを2冊同時に刊行する。〔復刻版〕にはかつて同誌に掲載された小説やコラムを厳選して収録。〔21世紀版〕は今『奇想天外』を発刊するならば――という想定の下で新たに編纂された“最新号”ともいえる一冊だ。

「〔21世紀版〕は京極夏彦、恩田陸など豪華執筆陣に書下ろし小説を寄稿してもらいました。その他『ミステリ宮中歌会始の儀』を始め、新企画も目白押しです。〔復刻版〕は活字文化と雑誌文化の最盛期を象徴する打ち上げ花火であり、〔21世紀版〕では今後の展望を提示している。SNSの時代に、活字文化がどう生き残るかを考えて編纂しました。僕はその可能性が十分にあると思います」

INFORMATION

『奇想天外アンソロジー』
10月27日発売 南雲堂刊 復刻版1800円+税、21世紀版2000円+税

奇想天外 復刻版 アンソロジー

山口雅也(著)

南雲堂
2017年10月27日 発売

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奇想天外 21世紀版 アンソロジー

山口雅也(著)

南雲堂
2017年10月27日 発売

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