1980年代のアイドル全盛期は、国全体が浮かれていた時代だった。その後、バブル景気は崩壊。しかし、本物のアイドルだった人たちは30、40年経ち、50代を迎えた今も多くの人に愛されている。なかでも82年にデビューしたアイドルは「花の82年組」と呼ばれるほど人気者揃いで、仲がいいことでも知られている。早見優さんもそのひとり。同期には松本伊代さん、堀ちえみさん、石川秀美さん、三田寛子さんたちがいて、それぞれ結婚と子育てを経て第2の人生を歩きはじめている。
早見さんの娘さんたちも、もう20歳と18歳だ。3年前には、ZUMBAのインストラクターとしての活動もはじめた早見さん。人生の折り返し地点を迎えたアイドルは今何を思うのか、話を聞いた。(全2回の1回目。後編を読む)
「ママ、YouTube開設したら?」の一言でYouTuberデビュー
──長引くコロナ禍で、早見さんも仕事や私生活に変化があったかと思います。この1年どのように過ごされていましたか?
早見優(以下、早見) 一番大きな変化はやっぱりYouTuberになったことですね。昨年、松本伊代ちゃんと一緒にやる予定だったイベントとか、お仕事がいろいろ中止になってしまったから、伊代ちゃんにLINEで「何してる?」って聞いたら「毎日、料理ばっかりしてる」って。「私も、もう何作っていいかわかんない!」って言ったら、伊代ちゃんは「作るのもイヤ!」みたいな感じで(笑)。「だったら2人で相談しながら作れると楽しいのにね」と話していたら、アメリカの大学に留学して一時帰国していた長女が、「ママ、YouTube開設したら?」って言うんです。
「え? YouTuber? そんなのできないよ」って言ったら、「ママはいろんなことをやってるから、それを録画してアップすればいいのよ」と教えてくれて。ちょうどその頃、海外にいるお友だちとZoomでおしゃべりをしていたから、伊代ちゃんとも「Zoomでつないで一緒にお料理やってみる?」ってはじめてみたら、すごく楽しかったんですよね。