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ケータイはあくまで仕事上の相棒
先日、ある料理店で食事をした折のこと。目の前にスタッフがいるのに、口頭での注文を受けつけてもらえなかった。注文はすべて、タブレット端末でということであった。回転寿司店でも、そういうシステムが増えている。
古いタイプの人間は、そのような注文方法はひじょうに違和感を覚える。だからデジタル化した飲食店へは、なるべく近づかないようにしている。
20年ほど前に私は添乗員になるに際して、ある旅行会社で面接を受けた。面接の担当者は私がケータイ電話を持っていないことを知り、引っくり返るほどに驚いた。
「添乗員になるなら、ケータイはぜったいに必要ですから」と、強く言われた。当時すでに、ケータイは持っているのが当たり前という時代であった。やむなく購入することにした。
たしかにケータイは添乗業務をする上で、なくてはならぬものであった。だが仕事からはなれると、私はケータイを常にケータイしているわけではない。あくまでも仕事上の相棒なのだ。
ふだんは家に置きっぱなし。散歩や買い物の際には、いちいちケータイしない。DVDで映画鑑賞する時は、中断されたくないので電源を切ってしまう。
そんな具合だから添乗員仲間では私のことは、「ケータイに基本、出ない人」というレッテルが張られているそうな。
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