2年ぶりに杜の都・仙台の夏の風物詩、仙台七夕まつりが帰ってきた。

 毎年8月6日から8日までの3日間開催される日本一の七夕まつりである仙台七夕まつりは伊達政宗様の時代から続く伝統行事として受け継がれ、今日では日本古来の星祭りの優雅さと飾りの豪華絢爛さを併せ持つお祭りとして全国に名を馳せている。

 今年はコロナ禍故に規模縮小での開催と相成った。我ら伊達武将隊も今年は七夕飾りを作製致し、来城されしお客人へ風にはためく吹き流しを「見て」楽しんでもろうた。

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 煌びやかな七夕飾りに新型コロナの収束とより良き未来の訪れを強く願って……。

©片倉小十郎景綱

 仙台七夕まつりの期間中であった8月7日に東京2020オリンピックの野球日本代表が決勝でアメリカを下し、悲願の金メダルを獲得。死地を乗り越え、強い団結力で金メダルを掴んだ侍ジャパンの熱き戦いは野球ファンのみならず、数多の国民に勇気と希望を与えた。

 北京オリンピック以来、13年ぶりに復活した野球競技での金メダル獲得に対し、北京オリンピック野球日本代表の指揮を執った星野仙一殿は天国で何を語ったのであろうか。

「稲葉、ようやったのう」「わしじゃったらあそこはこうする」「青柳ぃ! シャキッとせえ!」

 であるかのう。わし景綱の中で妄想が膨らむばかりじゃ。

 そんな星野殿がいま気にかけているであろう楽天イーグルスの行く末を、そして手塩にかけていた後輩選手の活躍を。

星野チルドレンの島内宏明 ©文藝春秋

 星野殿が特に気にかけていたと申しても良いであろう選手、星野チルドレンの1人「島内宏明」殿。今ではチームに少なくなった2013年日本一を知る選手の1人じゃ。

 島内殿は星野殿と同じ明治大学出身で2012年にドラフト6位でイーグルスへ入団。

 入団後から星野殿の厳しい指導を受け、現在はチームの主軸にまで成長した島内殿。

 今季はここまで打率.255、本塁打14、打点69、出塁率.378、得点圏打率.352、OPS.853(8/24終了時点)と見事な成績を残してる。打点ランキングでは首位を走っており、自身初の打撃タイトル獲得へぬかりなし。4月末より浅村殿に代わりチームの4番としてチームの上位進出に大きく貢献中である。島内殿は「4番は好きじゃない」と公言しておるが、石井GM兼監督は3・5番と評価し、3番浅村、4番島内、5番岡島というクリンナップを編成。同期であり好敵手である岡島殿が5番を打っているという点も好調の要因であると存ずるが、指揮官の3・5番という評価に対し「4番という感じで打席に立つなという感じだと思う」と繋ぐという役割をしっかりと認識している。己の役割と仲間への信頼、今日まで培ってきたプロの世界で戦う闘争心が如実に現れている。イーグルスファンの1人として、このあたりのやり取りを見ておると立派に成長したなとしみじみ感じる。

今季も島内ワールド炸裂! 『島内語録』が面白過ぎる!

 イーグルスファンもプロ野球ファンも誰もが知っているはず「島内語録」(試合中談話)

 今年の6月にはこの島内語録(2020年版)がまとめられた公式グッズが発売されたほど好評なのじゃが、此度はわし景綱が選んだ2021シーズンの島内語録を紹介したく存ずる。

其の一》

 4月7日ライオンズ戦 8回表 レフトへの2号ソロ本塁打

「打ったのはストレートです。ホームラン賞のサーティーワンアイスクリームが欲しかったんで打てて良かったです」(真顔で)

 島内殿、結局アイスクリームは食べられたのじゃろうか? ちなみに楽天生命パークで販売されている本人プロデュースのシェイクは1万杯売り上げたとの由。

其の二》

 4月20日ホークス戦 3回表 ライトへの3号逆転3点本塁打

「打ったのはスライダーです。ボールをなすったらスタンドまで届いたので名付けて“なすり打法”です。現場からは以上です」(淡々と)

 東北では使うことがほとんどないであろう「なする」という表現。こすりつけるという意味で西日本で使われているようじゃ。

《其の三》

 5月12日ライオンズ戦 4回裏 ライトへの同点適時打

「打ったのはツーシーム。試合前に安樂が振りが鈍いですねと一言いただいたんで、その鈍いスイングで打ちました。安樂、お前と違ってスイング鈍くてごめんな。明後日から4番安樂! 以上」(真顔で)

 前日の適時打談話では「安樂腹が立つけど、でもありがとう。安樂打法です」と語っていた。

《其の四》

 5月16日バファローズ戦 2回表 ライトへの5号ソロ本塁打

「打ったのはカーブ。試合前に石井監督のメジャー1号ホームランを見てそのホームランをイメージして打ちました。ただ、全然打球が飛ばなかったです。ただ、そこは監督と僕のポテンシャルの違いです。もっとポテ上げたいな~。以上」(真顔で)

 石井GM兼監督との仲の良さがわかる談話。2人とも同じような不思議な雰囲気を持っておるからウマが合うのかのう。