1ページ目から読む
2/4ページ目

どうしても必要な道具はこの4つ!

 つぎに道具。ホームセンターに行けば素晴らしい工具が大量にあって目移りしますが、今回どうしても必要なのはインパクトドライバーとノコギリ、水準器、剣先スコップの4つ。

スコップは序盤によく使います
インパクトドライバーはやっぱりあると便利

 この中で説明が必要なのはインパクトドライバーでしょう。通称インパクト。DIYに限らず木工の場面では無くてはならない必須電動工具の一つ。ピストルに似た外観で、先端部を交換することで色々な形のネジやナットを締め付けたり、ドリルとして使ったりできる優れものです。

 釘とトンカチでもできなくはありませんが、ホームセンターオリジナルブランドなら1万円を切る商品もあるので、この先DIYを続けたいと思うなら買って損はありません。

ADVERTISEMENT

「電動丸ノコ」がなくても、ホームセンターの材木切断サービスを使うという手もある

 逆にもう一つのDIYの象徴工具「電動丸ノコ」は、今回の工事ではなくてもなんとかなります。日曜大工程度の工作なら手で使うノコギリでも可能ですし、ホームセンターでは購入した材木の切断サービスもあります。

ステップ1「地面に基礎の束石を並べる」

 さて材料と道具も揃ったところで、いよいよ作業に移りましょう。

 DIY愛好家が「建物」づくりにチャレンジする時、必ずつまずくのが「基礎」の作製。基準となる柱も床もない凸凹な地面。そこに水平や平行を意識しながら、的確に束石を配置するのは非常に難しい作業です。逆にいえば、ここを完璧にクリアできればあとはでかいスノコを作って置くだけ。

 ではどうやれば、基礎工事を完璧にクリアできるのか?

 ステップ1クリアへ向けた私のアドバイスはたったの2つ。

1、地面に直接、図面を描く

2、束石の凸凹は気にしない

 これだけ!

 DIYに馴染んだ方の中には、「おいおいおい」「大丈夫か?」と疑問も抱かれた方もいらっしゃるでしょう。もっともだと思います。ただ、あくまでDIYです。お金を取って作るのではありません。難しく考えすぎず、気軽に考えていただきたいのです。

ステップ1のアドバイス1:地面に直接、図面を描く

 とはいえ、このままではさすがに怒られそうなので、もう少し説明を。まずは「地面に直接、図面を描く」。みなさんもプロの現場で、何もない空間に複数の杭を立て、縦横無尽に水糸が張られた光景を見たことがあるかもしれません。いざDIYだ! となったとき、ついついあれを真似したくなる気持ちはよく分かります。

 ただ、あんなの素人には「無理」といっても過言ではありません! 私もなんども挑戦しましたが、どんなに丁寧に張っても、次の日には弛んでズレているわ、躓いて動くわ、そもそも最初から正確でないわで、全く用をなさないのです。

「それはお前が不器用なだけだろう」との指摘は真摯に受け止めます。でも、同じ失敗を多くの人に繰り返して欲しくないのです。せっかくのチャレンジ、最初の一歩で躓いてくじけてもらいたくありません。そこで、私のオススメが「地面に直接描く」です。

 何を描くか。もちろん設計図です。白スプレーでシャーっと描いてしまいましょう。間違ったら足でガッガッと地面を削ってしまえば簡単に消せます。長い材木を定規に使うのも良いでしょう。ぜひ試してみてください。

ステップ1のアドバイス1:地面に直接、図面を描く。これが今回の四畳半ウッドデッキ図面。地面に直接書いていく
こんな感じで地面に描く! あらかじめ防草シートを敷いておくと、より描きやすいうえ雑草も生えない(笑)
設計図を書いたらそのまま作業。阪口家の場合は横にデカイが、やることは一緒

ステップ1のアドバイス2:束石の凸凹は気にしない

 つぎにアドバイスその2「束石の凸凹は気にしない」。みんなその点に気をつけて頑張っているのに、数ある専門書もココをどうクリアするかに膨大なページを割いてるのに、「気にするな」とは何事だとツッコまれる方もいるかもしれません。

 でも良いのです。白スプレーで目印を作ったところを30cmくらい掘ったら、中に砂を入れ、隣の石と全く同じ高さにしようなどとは考えず、だいたい水平くらいを意識して束石をおきましょう。

ステップ1のアドバイス2:束石の凸凹は気にしない。穴を掘ったら中に砂を入れていこう。水平は気にしすぎないで大丈夫
阪口家の場合は二十畳もあるので、束石が並ぶと壮観

 実のところ、ここで手を抜くと楽なんです(笑)。もちろん凸凹といっても、5cmも10cmもズレてしまってはダメですが、目標誤差は2~3cm程度でしょうか。それくらいの凸凹ならあとでなんとでもなります。