ステップ2「床束を立てて、ウッドデッキの足元を作る」
束石の設置が終わったら、その上に床束を立てていきましょう。床束とは家やウッドデッキの床下を支える「短い柱」と理解してください。この束の長さが=ウッドデッキの高さになるので、今一度よく考えましょう。通常は床板を張った状態で、家の床と同じくらいの高さになるのがベストとされています。
長さが決まったら9cm角の材木をドンドン切っていきます。ノコギリで切るのは大変なので、余裕があれば電動丸ノコを使っても良いかもしれません。ただし電動丸ノコは事故も多いので気をつけて。切った床束はドンドン束石の上に並べていきましょう。相変わらず高さが凸凹ですが、お気になさらずに(笑)。
床束が全部並んだら、ここでステップ2でのアドバイスをまた2つ。
1、補強材を定規がわりにして床束を正確に並べる
2、根太を横から取り付けて、凸凹を吸収する
ステップ2のアドバイス1:補強材を定規がわりにして床束を正確に並べる
ここまでくると、目の前の地面に並ぶ束石と床束の数々。なかなか壮観なことでしょう。でもきっと、束石の上の床束は微妙にあっちいったりこっちいったりバラバラですよね。それを整然と並べなければなりません。その位置決めを補強に使う材木にやってもらいましょう。
補強材には3cm×9cm角3m材木を使います。この材木に90cmごとの目盛りを書いておきましょう。あとは簡単。補強材で床束同士を接続するときに、整然と並ぶよう目盛りを基準に位置合わせすれば良いのです。
ステップ2のアドバイス2:根太を横から取り付けて、凸凹を吸収する
続いてアドバイスの2「根太を横から取り付けて、凸凹を吸収する」。これが今回の記事のポイントです。
「根太」とは「床」の下地となる横方向の構造材のことで、今まで散々に例えで使ってきた「スノコ」なら裏側にある横木部分にあたります。この根太を床束の側面に打ち付けるのです。「なんじゃそれは?」って疑問をお持ちの方はイラストをご覧ください。
通常、プロの大工さんがキチンと作るなら、床束の上に根太がのります。この構造ならば、相当の荷重や衝撃が床面にかかっても、床下の構造は壊れることはありません。
しかし、この構造を作るためには「全ての束石と床束の高さが水平である」ということが必要です。これは前述の通りかなり難しい。
そこで、側面に板を打ち付け、水準器で水平をみてネジを打つ形で根太を設置するわけです。これなら、床束の上面にできる隙間で凸凹の誤差を吸収できます。
ただし、この形式はデメリットもあります。床面上の荷重は全て、細い木ネジにかかるのです。私の経験上、いきなり折れて床が沈んだことはありません。ただ、大勢がデッキ上でドタバタ大騒ぎをすれば、トラブルがないとは断言できません。
とはいえ、普通に使っていれば実用に問題ありませんし、自分で作れば壊れてもいつでも修理できます。難しい基礎石の設置はDIYにチャレンジしてみようという気持ちを出鼻でくじきます。一度用途と目的、許容できる安全性を天秤にかけ、大丈夫だと判断できるなら、私はこのアイディアをオススメします。