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 選挙期間中のセクハラについては、改正候補者男女均等法で、防止策を政党や国・自治体に求める条文が新たに設けられた。しかし、有権者によるつきまといなど、女性候補が身の危険を感じたり、運動を断念せざるをえないケースは枚挙にいとまがない。

キスを強要、撮影時にお尻を触る…「票ハラスメント」の実態

「キスをしたら投票するからと言われた」

「人混みの中や写真を一緒に撮るときにお尻を触られる」

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「ああ、そんなのしょっちゅう」

座長の田原総一朗さん(右)と、事務局長の筆者(左) 写真:筆者提供

 耳を疑うようなセクハラエピソードが次から次へと語られる。「キスしてくれたら」とか「言う通りにしたら投票する」というおぞましい言葉にもちろん応えることはしないが、そのたびに不快な思いをし、選挙となると断るのもいちいち気を遣う。

「握手のとき、ずっと手を握ったまま離してくれないとか」

「あれ、イヤですよね」

「でも応援っていわれると露骨に不快な態度もとりにくくて対応が難しい」

 こうした問題は候補者だけでなく、秘書や選挙スタッフの女性もターゲットになる場合があるとのこと。他にも、

「地方とか高齢の権力者が多いところだと、『兄弟の杯だ。飲め』とおじさんたちが飲んだお猪口を突きつけられる。イヤイヤ受け取って口をつけようとすると、ふちにオカズがついていたり」