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 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。

「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)

大阪府警本部 ©iStock.com

「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ

 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。

「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。

 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。

 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」

 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。

 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ

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