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多様な女の子のロールモデルを発掘する“ミスiD”で、男性初のファイナリストに… 自らを“DIVA”と名乗る「ゆっきゅん」って何者?

「DIVA Project」始動記念・ゆっきゅんインタビュー#1

2021/09/09

source : 別冊文藝春秋

genre : エンタメ, 芸能, 音楽, ライフスタイル

note

好きなことで人が元気になってくれるって最高

――そして今年5月、「DIVA ME」「片想いフラペチーノ」の2曲をリリースして、ソロ活動を開始されます。

ゆっきゅん『DIVA ME』

 

 16年に「電影と少年CQ」という音楽ユニットの活動を始めてからも、ソロでの活動は自由に少しずつやってはいましたし、いつかソロでの音楽活動を大々的にやりたいとは思っていました。ただ、大学を卒業して大学院に進学したこともあって、ユニットと学業とソロプロジェクトはまだ同時には抱えきれないと感じていました。でも20年になって、来年はもう大学院を修了するんだって考えた時に、じゃあ、やりたかったことは恥ずかしがらずに全部やっちゃおうと。

 それまでは、自分の中で何かが熟してなかったんだと思います。何かやりたい気持ちはあっても、イメージが定まってなかった。去年の秋になって、心の準備も整った、周りにはお願いしたい人もいる、自分のやりたいことがはっきりとわかった、という状態になりました。

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「DIVA ME」では、今まで折々に言ってきたことを、そのまま詰め込んで歌っています。自分のままで生きるということを、肯定して、鼓舞して、何もできない時もあるけど頑張りたいよね、と。歌詞で書いていることは本当に今までのツイートと一緒なんですが、こうやって音楽にすることで、さらに多くの人に届くんだと思って、うれしいです。

 

 私は、人間、それぞれやりたいように自由にやればいいと思っています。だから「DIVA ME」という曲も、「私はこういう感じで勝手にやらせてもらいます」という態度になっている気がします。誰にも頼まれていなくても、それでも大きな使命感を持って、全力で自分を奮い立たせに行く姿勢です。でも私が好きなことを表現したり理想の自分を体現したりすることで、結果的に聴いている人が元気を出してくれたり、「これでいいんだ」って思ってくれたりするのは、奇跡みたいにありがたいことだなといつも思います。

「DIVA ME」は「みんなDIVAになろう!」という曲ではないんです。全人類「DIVA」化計画ではない。この曲で歌われるような「DIVA」の精神性を少なからず持っている、あるいは、そのようにありたいと思っている人に「私ってDIVAだったんだ」と気づいてほしかったんです。「DIVA」であることを自覚して、せめてこの曲を聴いている間は心の中だけでも強く自分を信じられるような、そんな曲にしたかった。 

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