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東山紀之が忘れられない「メリー氏の言葉」
人はポジションによって、見え方や印象が違う。メリー氏の死去を受けて、東山紀之氏は「厳しいマネージャーであり、良き理解者であり、そして、優しい母親でもありました」とコメントし、忘れられない言葉として挙げたのが、メリー氏の「私はタレントを守るためなら、いくらでも悪人になります」というものだった。
メリー氏と関係の深かった著名人からは「細やかな心配りができる、愛情深い人だった」という追悼のコメントが多く寄せられ、彼女の功績は讃えられている。それも彼女の本当の姿だろう。
メリー氏はファン思いでも知られ、東日本大震災が起きた時、部下に命じてファンクラブメンバーの安否を確認したという逸話がある。また、ジャニーズの動員をファンクラブ結成で盤石なシステムにしたのはメリー氏の発明だ。ファンあってのジャニーズ事務所だという感謝の気持ちはずっと持ち続けていたようだ。
ある芸能関係者が語る。
「地下鉄日比谷線に乗っていたら、中目黒駅でメリーさんにばったり遭遇したんです。いつも運転手付きの高級外車なのに、『どうして地下鉄に乗っているんですか』と思わず聞くと、『時々電車に乗って、大衆がどんなことに関心を持っているのか知るのが大事なのよ』とニコニコ笑っていました」
彼女の遺志を継いでジャニーズのタレントが活躍することを、きっとメリー氏は草葉の陰から見守っているに違いない。