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オリックスファンの心を一つにしたのは“スーパー未成年”紅林弘太郎だったのかもしれない

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/09/23
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#全員で勝つ

 7年ぶりの首位ターンを決め、現在も3.5ゲーム差で首位ロッテを猛追中のオリックス・バファローズ。 “#全員で勝つ” は後半戦に掲げたチームスローガンだ。確かに中嶋聡監督がいう通りオリックス・バファローズは最下位からのチャレンジャー、全員で戦い全員で勝つのが悲願のリーグ優勝への最も近道だろう。

 いよいよ残り試合も25、ますますペナントレースから目が離せなくなってきた。勿論、この “#全員で勝つ” には我々ファンも含まれている。普段こそ「そこはジョンジー違うやろ!」とか「増井さんもう1イニング行けたって!」などどMy監督論を高らかに唱うファン達も、ここに来ては頂を目指してあからさまに心が一つになってきたように感じる。肌感が明らかに例年と違っているのは誰もが感じている事だろう。特に負け試合にそれを感じるのだから盛り上がりは本物と言う事か。

 打線に良い所無しで迎えた終盤戦。一人粘り強くボールに喰らいつく紅林に皆感動し、リーグトップのエラー数の紅林の守備を一丸となって見守っている。太田涼や宜保翔と最後までスタメン争いを繰り広げ、ついには安達からショートのポジションを掴み取った彼を我々はずっと見届けて来た。今思えば紅林を見る時の我々の心は、開幕以降ずっと一つになっていたのだろう。案外、我々オリックス・バファローズファンの心を一つにしたのはスローガンでも演出でもなく紅林弘太郎だったのかもしれない。

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 後はリーグ優勝のビールかけの場で、まだ未成年の紅林の口に “誤って” ビールが入らないよう我々は一丸となって見守る事にしよう。

 

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