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小田急と交わる南武線“ナゾの終着駅”「登戸」には何がある? 多摩川の近くにどうして“国民的ロボ”が…

2021/09/06

genre : ライフ, 歴史, , 社会

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聞き覚えのあるメロディ、売店で売られるグッズ、オブジェも…

 南武線の登戸駅は地上にある。駅そのものは特に変わったところはなく、頭上には高架の小田急線の駅が覆う。この地上に南武線、空中に私鉄という構造は武蔵小杉や武蔵溝ノ口とも同じ構造だ。

 

 たいして“おもしろい”駅でもないなあとホームを歩いていると、『ドラえもん』のメロディが聞こえてきた。登戸駅の発車メロディは『ドラえもん』のようだ。

 南武線の駅で『ドラえもん』を感じるのは他に橋上駅舎のコンコースの売店でドラえもんグッズを売っていることくらい。だが、連絡橋(その片隅にも小さなドラえもんのオブジェがある)で繋がっている小田急の駅に向かうとこちらはますます『ドラえもん』の世界観。というか、もはや『ドラえもん』一色に染まっている。

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こんなところに「ドラえもん」が!

 改札内のコンコースからホームへの階段まで、いたるところに『ドラえもん』のキャラクターが描かれて、駅名標の中央には何やら見たことのある鈴のマーク。ホームに向かうエレベーターの扉はそう、「どこでもドア」。扉をくぐれば行きたいところに連れて行ってくれるという誰もが垂涎のヒミツ道具だが、あいにくにして登戸駅の「どこでもドア」はホームに行けるだけだ。その後電車に乗らなければ目的地にはたどり着かない。が、雰囲気だけはもう『ドラえもん』の世界なのだ。

「ドラえもん感」はホームにもあふれている

どうしてこんなにドラえもんが!?

 なぜ『ドラえもん』一色なのかというと、登戸駅が『藤子・F・不二雄ミュージアム』の最寄り駅だからだ(正確には宿河原駅の方が近いが、登戸駅前から直通バスが出ている)。

 そんな『ドラえもん』の駅・登戸。ならば、駅の周りもドラえもんが生まれた22世紀感、つまるところ近未来感があるのだろうか。ちなみにドラえもんが生まれたのは2112年。今年あたりに生まれた子どもたちは、長生きをすればタイムマシンがなくてもドラえもんに会えるのだ。