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漫才のように“合いの手”が…
その(3)2017年3月29日
罪名:偽計業務妨害
被告人:清掃員の男性(59)
起訴されたのは、勤務先のホテルに15回無言電話を掛けて業務の妨害をしたという内容。
被告人は勤務先であるホテルに正当な理由があって電話を掛けたという主張で、検察官に不満を抱いているらしい。そして検察官が冒頭陳述を朗読している時のこと。
検察官「被告人は被害会社のホテルに清掃員として勤務しており……」
被告人「なーにが被害会社だよ」
検察官「犯行の1年前から計396回の電話を掛けて……」
被告人「話があるから掛けてんの!」
検察官「前科は1犯で、本件と同じホテルへの業務妨害です。判決は……」
被告人「妨害にもなってないって!」
冒頭陳述の隙間に合いの手のような不規則発言を差し込む被告人。テンポの良い漫才のよう。すると
弁護人「ね? 自分の番が来たら話しましょう」
と弁護人が被告人の後ろからアドバイスです。しかし被告人は言う事を聞かず
被告人「この前担当になったばっかで何分かんの?」
弁護人「検察官を攻撃しても意味ないから……」
検察官「裁判官! これで3回目ですが退廷命令を」
裁判官「では、次喋ったら退廷で」
被告人「検事がウソばっか。もう死刑でいいよ!」
裁判官「被告人!」
弁護人「静かに聞こう!」
裁判官「被告人に退廷を命じます。退廷して下さい」
と執拗な検察官への文句で退廷命令。被告人の言い分が正しいのか間違ってるのか以前の問題ですからね。