「『週刊女性』で行った“反論”を読んで小澤は何もわかっていなかったんだなと思いました。インタビューで、彼は『記事とは違うことがある』と主張し、事務所を解雇されたことも『一方的』だったと述べました。しかし、我々が重視したのは、彼のいろんな“主張”よりも、当時高校生だったA子さんに対して、都の条例違反に問われるほどの酷い行為を彼が行っていた事実を確認できたことです。ところが、今回小澤はその点には一切触れず、『自分は悪くない』と言った趣旨の反論を繰り返した。本当に驚いています」

 こう憤るのは、元俳優・小澤廉氏(30)がかつて所属していた事務所「アイズ」の関係者だ。 

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2020年12月、文春オンライン取材班の直撃を受ける小澤氏 ©文藝春秋 撮影・細田忠

8カ月の沈黙を破り、小澤廉氏が語ったこととは

「文春オンライン」は2020年12月14日、当時人気だった“2.5次元俳優”小澤廉氏が、5年以上交際していた年下女性のA子さん(当時10代)に対して、長年にわたり悪質なDVを繰り返し、堕胎を強要していたことなどを報じた。記事がアップされた後、所属事務所の「アイズ」は「本人に事実確認を致しましたところ、記事にありました通りとの確認が取れた」と小澤氏との契約を解除したと発表した。 

 それから8カ月後の2021年8月30日、「週刊女性PRIME」で小澤氏のインタビューが掲載された。同記事で小澤氏は「(文春オンラインの)記事の内容を読んで1番驚いたのは僕かもしれません……。事実が1割くらいで、残り9割は事実と異なる内容。こんなことが許されていいのかと強く思っています、今も」と記事内容を強く否定。日常的なDVを受けていたのはむしろ自分のほうであり、性行為中の暴力は「軽いSMのつもり」だったと反論した。また、避妊しなかったことは認めたものの、中絶を強要した事実はないと否定。「(A子さんの妊娠中に)お腹を殴ったなんてことは、いっさいありません」とも主張した。

8月30日に公開された小澤廉氏の反論記事(「週刊女性PRIME」より)

 A子さんの近親者が語る。 

「記事では、文春に掲載されたA子が小澤から受けたDVの写真について、小澤が『1番驚いたのはあのアザの写真。あれは彼女が自分でつけた傷です。ヒステリーになって、いつも自傷行為をしていて。僕は“やめてくれ”と止めて、彼女にアイシングとかもしていたんです』と答えていました。正直『何言ってるんだ?』と思いました。 

A子さんの腕には強くつかまれたような痣ができていた(A子さんの親族提供)

 痣の写真には小澤の手の痕がはっきり写っているものもあります。自分でつけた傷か、他人に負わされた傷かは専門家が写真を見れば一発でわかるのではないでしょうか。