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罪の意識もなく『処女でないと萌えない』と...

 さらに小澤氏のインタビューでは、元所属事務所にも批判の矛先が向けられている。

〈事務所が記事内容を全面的に認め、契約の解除を発表したのは寝耳に水だった。

「アイズがそれを認めてしまったら、この記事は本当になってしまうと困惑しました。僕個人の見解としては、A子さんとの関係はもちろん同意のうえだったと認識していましたし、彼女の親族にも紹介され、ご挨拶もしていました。事実関係を(マネージャーの)Hさんと一緒に確認したのに、汲み取ってもらえなかったのかと絶望しました……」〉

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 この証言に憤りを隠さないのは、前出の元所属先「アイズ」の関係者だ。

小澤氏によるDVで赤く腫れあがったA子さんの痣(A子さん親族提供)

「2020年12月、文春さんから小澤の件について、質問状が届いたあと、当時のマネージャーが小澤に聞き取り調査をしました。その内容は、今回小澤が『週刊女性PRIME』のインタビューで答えたものとほぼ同じでした。しかし、その後、この回答を持って、文春とやり取りしていく中で、小澤が当時まだ10代だったA子さんに対して、性犯罪まがいの酷いことを強要していた可能性を指摘されたのです。小澤が行っていたことが10代の女性相手だったとは本人から聞かされていなかったので、再度、小澤をファミレスに呼び、改めて聞き取りをおこないました。彼は、相手が当時、高校生だったことを認め、記事に書いてある下半身への落書きや過度なわいせつ行為を行ったことも認めました。小澤は『処女でないと萌えない』とも話していたそうです。罪の意識はなかったようで、そういう行為を“強要した”のなら犯罪にあたるかもしれないと伝えると、顔面蒼白になっていた。

 その席で、事務所としての見解は伝えました。小澤が今回のインタビューで、『事務所から一方的に解雇された』と主張しているのは、それこそ一方的です。

 事務所としては小澤がいろいろ弁明しても、当時高校生だった女性に対して、法律に違反するような行為を行っていたと認めた時点で、解雇という判断をせざるを得なかったということです。今回の小澤のインタビューでは、その点について全く触れられていない。10代の子に対して、どうしてそんな行為をし、いまどう反省しているのか。そこが述べられていない点で、彼は『何もわかっていないんだな』と、正直失望しました。あれでは、被害女性をただもう一度傷つけるだけです」

2020年12月、取材班の直撃後にマネージャーと合流した小澤 ©文藝春秋 撮影・細田忠

 一体、小澤氏は今回のインタビューで何を“主張”したかったのか。A子さんの担当弁護士が厳しい口調で明かす。

「本件について、彼が事実でないことを自分に都合の良い内容として語ろうとしていることからみても、彼に被害女性への反論を口実にしたセカンドハラスメントの意図があることは明らかなので、彼女の心と生活の平穏がさらにこれ以上害されないためには、刑事手続きを含む法的対応をせざるをえないと考えます」

「直接会って、説明したい」小澤氏は坊主頭にスーツで現れた

 小澤氏にも一連の経緯を問うべく、9月7日、質問状をLINEに送付し、電話をした。すると、小澤氏は記者と「直接会って、説明したい」という。

9月11日午後、取材班への「説明」に現れた小澤氏 ©文藝春秋 撮影・宮崎慎之輔

 9月11日午後、都内某所の会議室。

「お待たせしました」

 と、会議室のドアを開け、取材班の前に姿を現したのは、坊主頭にスーツ姿の小澤廉氏だった。(#6へつづく)

 

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