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高性能な掃除機も吸引力が落ちる…!? プロの清掃員が伝えたい「掃除道具」「洗剤」の“理想的な選び方”

『1か月に1回物を動かせば家はキレイになる』より #1

2021/10/01
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泡やジェルタイプは天井や壁の掃除におすすめ

 水性の軽い汚れは水かお湯、または中性洗剤で落とします。ベタつきのあるような油性の汚れは、弱アルカリ性洗剤かアルカリ性洗剤を使います。油性の汚れは、水を使うと落ちにくくなるので注意してください。

 汚れの種類が水性か油性かわからない時は、水で濡らして固く絞ったタオルで汚れに触れてみて、取れるかどうか確かめてみてください。取れる場合は水性、取れない場合は油性の汚れです。

 そのほか、固まったガムの汚れは、表面の汚れを削り、溶剤を使って落とします。溶剤は除光液で代用できるほか、柑橘類の皮の外側を使っても落ちます。

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©iStock.com

 また、洗剤には「研磨剤入り」と「研磨剤なし」があり、「粉」「液体」「泡(フォーム)」「ジェル」といったタイプがあります。スプレー容器によっても、中の液体が棒状・霧状・泡状に出るものがあります。

 研磨剤入りの洗剤は、時間が経って固まってしまった汚れを落とす時に使います。粉洗剤は液体洗剤より皮脂や泥汚れをよく落とし、価格が比較的安価です。泡やジェルタイプは液体では流れ落ちてしまいやすい天井や壁の掃除におすすめです。

洗剤の危険性

 洗剤は、必ず表示を見て、「液性」や成分を確認してください。

 中性洗剤(pH6~8)なら安心ですが、特に強酸性や強アルカリ性の洗剤は、直接触れずにゴム手袋を使う必要があります。ゴム手袋が体質に合わない、肌が荒れてしまうという人は、中に綿のタオルや綿手袋を入れて使ってくださいね。

 例えば、直接触れても手が荒れていないから「たぶん大丈夫だろう」と、その洗剤の成分や使い方をよく確認しない人がいますが、それは絶対にダメ!

 洗剤の中には溶剤が入っているもの、有毒なものもあり、使っているうちに体内の骨にまで影響が及んだり、目に入れば失明したりする可能性があります。

 また、その時はわからなくても、5年後、10年後に、体に影響が出てくる可能性もあります。最近は通販などでさまざまな洗剤が手軽に買える分、より注意が必要です。洗剤の特徴や成分を必ず確認しましょう。

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