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【沖縄県】女性センターが異色だった「エイカーズ」

 沖縄で琉神マブヤーに並ぶ知名度を持つのが「エイカーズ」。2011年に沖縄テレビ放送で第1シーズンが放送されており、主題歌を沖縄出身のMONGOL800が担当したのをはじめ、出演者から監督、キャラクターデザイン、着ぐるみの造形に至るまで沖縄産にこだわって制作された。これまで3シーズンのテレビ放送に加え映画も制作するなど精力的に活動を続けている。

©RitzPro.

「最初に登場したときの名前は『ハルサーエイカー』という女性が主人公でした。だから正確にはヒーローではなくヒロインだったんです。当時だと、女の子だけの戦隊モノはあっても、センターにヒロインが立って、両脇に男のヒーローを従えるという構図はかなり珍しかったはずです」

 現在は「エイカーズ」としての活動の他に、「琉神マブヤー」「闘牛戦士ワイドー」「安全第一大知マン」といった沖縄の歴代ヒーロー達が放送局の垣根を超えて集結した「オキナワンヒーローズ」としても活躍中。地元企業の協力やクラウドファンディングを駆使して制作中のドラマ『オキナワンヒーローズ』が2022年に公開予定となっている。

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エンターテイメントで世の中を少しでも明るく

 どのローカルヒーローたちも現在はコロナ禍で撮影ができなかったりイベントが中止になるなど、思うような活動はできていない。それでもSNSや動画サイトを駆使してコロナ予防のメッセージを伝えるなど、塞ぎがちな子供たちに笑顔や夢を与えるべく奮闘中だ。

「ローカルヒーローそれぞれの力は小さいかもしれませんが、みんなで力を合わせれば『これ楽しいね、面白いね』と、思ってもらえるものを作り上げることができるんじゃないかと信じています。私たちがヒーロー祭りを立ち上げたのも、そんな理念があったからです。

 今はコロナ禍ですが、目の前のできることに取り組みながら、それぞれの地元の人々に勇気を伝えたい。こんな暗い時期だからこそヒーローが悪を倒すエンターテインメントで世の中を少しでも明るくできれば嬉しいですね」