「ハイドレンジアこぼれる……」。この夏を美しく彩り、多くの人達を胸キュンさせた曲、「夏のハイドレンジア」。中島健人・小芝風花W主演のドラマ「彼女はキレイだった」の主題歌だったのだが、私もこの歌とドラマが本当に好きだった。
ドラマが放送される火曜日は朝から冒頭の部分を口ずさみ、夜はビールを買って早めに待機。
いざドラマが始まったら、甘く切ないシーンに、抱いたクッションをかじりながら萌え、リビングを転げ回った。ドラマ終盤なんてもう息絶え絶えである。
なのにこれでもかと「夏のハイドレンジア」が絶妙のタイミングで流れ、煽ってくるからたまらない!
「火曜9時」が生きる目標になった
「夏のハイドレンジア」は歌唱Sexy Zone、作詞・作曲は秦基博。秦基博は「ひまわりの約束」といい、夏の花を使って、これでもかというほど私の心を揺さぶってくる。
そしてこのドラマ、意外なことに恋愛モノなど興味を示さない母までハマった。
「中島健人って嫌味のないキレイな人ね。ドラマも歌もキレイねえ。来週も楽しみ」
と、「キレイ」を連呼し、火曜夜9時を楽しみにし始めたのである。
すごく助かった。コロナ禍の第5波真っただ中の「来週の楽しみ」は、おおげさでなく生きる目標の一つになったのだ。不安で沈んでいた彼女の顔に活気が戻り、エンタメのありがたさを痛感した。本当にセクシーサンキュー!
コロナ禍を駆け抜けた“祈り”「RUN」
実は去年も、私はSexy Zoneにセクシーレスキューされていた。18枚目のシングル「RUN」である。
「止まらないで 止まらないでよ」「途切れないで 途切れないでよ このまま夜が明けてゆくまで」。土曜ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』の主題歌だったのだが、衝撃だった。歌から凄まじい「願い」を感じたのである。
叫びながら、両手を重ね祈っているような切実さ。ドラマの放送開始が夏だったので、多分第2波で、不安で沈みまくっていた頃だ。そんな心を奮い立たせてくれた、恩人ならぬ恩曲である。