《人気のある後輩がどんどん出てきているなかで取り残されるつもりはありません。誤解してほしくないのは、僕らは諦めてるわけじゃないってこと》(日経エンタテインメント! 2021年4月号)
悔しさを滲ませながらも意欲的な調子でこう語るのは、ジャニーズ所属のグループ・Sexy Zoneの菊池風磨(26)。彼らは2011年に平均年齢14.2歳で華々しくデビューしたが、10年間とくに目立ったヒットや活躍に恵まれてこなかった。
しかし、「僕らは諦めてるわけじゃない」という菊池の言葉通り、長く活動をしてきたSexy Zoneを取り巻く環境がいま、大きく変わりつつあるのだ。
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セクゾは故・ジャニー喜多川氏の肝煎りグループ
思えば、デビュー時のSexy Zoneは将来を嘱望されたアイドルグループだった。
Sexy Zoneは中島健人(27)、菊池風磨、佐藤勝利(24)、松島聡(23)、マリウス葉(21)の5人組。2011年11月のデビューは平均年齢14.2歳とジャニーズ最年少。彼らは故ジャニー喜多川氏(前社長)の肝煎りグループだった。
「セクゾがデビューしたのは、ジャニー喜多川氏が『最も多くのコンサートをプロデュースした』としてギネスに認定され、初めて素顔と年齢を公開した5日後のことでした。世間の耳目が集まりジャニーズがノリにノッていた時期だっただけに、当然セクゾも注目の的になりました。
ロンドン五輪バレーボール世界最終予選のスペシャルサポーターに就任したり、デビューから1年足らずで国立競技場でパフォーマンスをしたり。手厚いお披露目の場が用意されていました」(スポーツ紙芸能デスク)
2013年にはジャニー氏が自ら推薦文を書き、メンバーの菊池風磨が慶應義塾大学総合政策学部に合格。同年にNHK紅白歌合戦の初出場も決めた。しかし、雲行きは徐々に怪しくなっていく。
「ジャニーズグループはデビュー後にファンクラブ(FC)を発足させます。セクゾはデビューから1年半後の発足だったのですが、その発表は、当時最も人気だったHey! Say! JUMPの東京ドーム公演を“間借り”する異例の形で行われました。ジャニーズのFCは発足年に約10万人前後の会員が入会することが多いのですが、セクゾの会員数が10万人を超したのは発足3年目。この間、CDの売上も15万枚前後と、ヒット曲にも恵まれていません」(同前)