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「カープのユニフォーム五分袖化問題」に、長野久義は影響を与えているのか

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/10/08
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「長野の五分袖」がチームに与えた影響

 この頃のカープにおける五分袖選手の代表は、阪神にFA移籍する直前の新井貴浩である。その時は「新井さん、なぜ袖が長いんだろう……」と疑問ばかりが浮かんできたが、その後、袖長の選手は着々と数が増えていった。大リーグでは現在ほとんど五分袖の選手は見られない一方で、日本ではどの球団にも一定数の五分袖選手が在籍し、すっかり定着したようである。

 長野に話を戻そう。長野は日大時代には半袖ユニであったが、ホンダ時代に袖が長くなり、プロ入りしてからは五分袖を維持している。おそらく長野なりのこだわりがあるに違いない。巨人は五分袖の選手が比較的多く、五分袖の長野を特に意識することはなかった。しかし、五分袖のカープのユニフォームを羽織った長野を見た途端、「あれ、長野さんて、こんなに袖長かったっけ」と感じたのである。

 むろん、現在のカープに五分袖選手が全くいないわけではない。會澤翼や田中広輔、上本崇司あたりが袖長族であるが、全体的に見れば少数派であり、長野の五分袖が珍しく見えたのかもしれない。

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 しかし長野が加入して以降、全体的にカープの袖丈が長くなっているように感じる。西川龍馬や野間峻祥の袖丈は、2018年に比べると明らかに長くなっている。ルーキー時は半袖であった坂倉将吾も、今や立派な五分袖だ。「かっこいい長野の五分袖」が、チームに与えた影響は少なくないのではないだろうか。

 長野のいるカープで、3連覇時には果たせなかった日本一を実現して欲しい、そして長野に「カープに来て良かった」と思ってもらいたい、というのが一ファンの勝手な願いである。同時に「胴上げ時に、皆の袖丈がどうなっているのかを確認してみたい」という思いも否めないでいる。

カープにおける袖丈の種類 ©オギリマサホ

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