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諦めなければその時はやってくる…フジテレビを辞めて「オリックス優勝」を妄想し続けてきたアナウンサーの話

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/10/21
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オリックス優勝の瞬間を伝えるフレーズを考えてみた

 オリックスと言えばブルーウエーブで育った僕。

 オリックスと近鉄が球団再編で一つになって創設されたオリックス・バファローズ。

 だから勝った時には、“赤き猛牛軍団が、青き波に乗っていく”というフレーズを言わせてもらおう。近鉄の赤と猛牛を、ブルーウエーブの青と波を入れようと。

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 そして、吉田正尚君、山本由伸君らが若手が台頭してきて、毎年2月1日はオリックスキャンプに取材に行くようにして、ここ数年、確信したことがある。

「若手の力、素質、才能は12球団トップクラス。若手が絶対伸びてくる」

 だから、さっきのフレーズの別パターンで、“若き猛牛軍団が蒼き波に乗っていく”というフレーズを考えた。「青き」を「蒼き」に変えたのは、「蒼い」という意味には未熟という意味が含まれているから。“まだ未熟な若手が勝利の波に乗って、機は熟して、必ず逞しくなる”。そんな思いを込めて考えたフレーズ。

 オリックスが上位争いをし始めてからは、“逞しき猛牛軍団が青き高き波に乗っていく”というフレーズに変えました。機は熟しました。

 オリックスというチームをもう実況させてもらえたら……どんな言葉を使って表現しようか? この数年間、ずっと考えて来ました。歩きながらブツブツと妄想実況していて、怪しまれたことも幾度となくありました。実況資料作りと実況フレーズを考えるのは気が付けばもう20年ほど続けている日課になっていました。これといった趣味は無いし、毎日続けていることはほぼ無いけど、この二つは実況に携わるようになってからはずっと続けてきました。

 周りからは滑稽に見えるかも知れないけれど、諦めず信じていればいつか、その日、その時がやってくる。人生て不思議で愉しすぎますね。20年くらいかかったけれど、その瞬間がやって来るかも知れない。

 さあ、オリックス優勝の瞬間を伝えるフレーズは何にしようか……どんな実況資料を作ろうか。みなさんも妄想して下さいね。みなさんならどんな優勝実況フレーズがいいですか? そして諦めず信じ続けましょうね。

 今日も僕は妄想実況中。「捉えたぁぁぁ、杉本裕太郎、クライマックスシリーズ第1号! 吉田正尚に向かってガッツポーズ! 逞しき猛牛軍団が青き高き波に乗っていきます!」なんてね。

 

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