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11.非行は犯罪に巻き込まれる可能性が上がる

Q.周囲の影響で子どもが髪を染めたい、夜遅くまで遊んでいたいと言ってきました。どうすればいいでしょうか?

 

A.絶対にやめさせましょう。「問題が起きるのを全力で阻止」が鉄則です。

 それは、絶対にやめさせてください。「髪を染めて夜遊び」というのは、非行の始まりで、その後「犯罪」に巻き込まれる可能性が格段に上がります。世の中には悪い人はそこらじゅうにいますが、そのような人と接触する機会が圧倒的な確率で上がるのは「髪を染めて夜遊び」というテリトリーに存在することだと子どもに話すことです。

【髪を染める→夜遊び→声をかけられる→未成年で飲酒→犯罪に近いことに誘われる→覚醒剤に出合う→悪い人から逃げられなくなる→警察に捕まる→その頃は20歳になっていて前科がつく→周りには似たような人間が集まるので更生できない→前科を重ねることになる→親戚、友達、兄弟、親などから見放される】というようなコースが考えられますが、これはレアなケースではありません。問題が起きてからどうするのか、と考えるのではなく、「問題が起きるのを全力で阻止する」ということが、世の中で生きていくための鉄則なのです。

 子どもが、「髪を染めて夜遊びをしたい」という時に頭ごなしに叱るのは効果がないばかりか、逆に子どもを追い詰めることになります。そもそも、夜に外で遊びたいということは、家の中にはいたくないという気持ちの表れです。子どもというものは、本来夜には家で夕ご飯を食べ、お風呂に入って家族とのんびりテレビを見たりしたいものなのです。

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 ですから、質問者のお子さんが付き合っている友達の家庭環境も問題があるということです。そのことを、友達を非難しないように気をつけて子どもに話すことです。友達を非難すると今のところ一応その友達とは仲良くしているわけですから、子どもが親の態度に反発してしまい、逆効果になってしまいます。

 それと、ご自分の家に子どもが居心地が悪いと思うことがあるのではないか、とよく考えてください。その問題を解決しなければ、子どもは夜外に出ていくことになります。

勉強する子になる100の習慣

佐藤 亮子

文藝春秋

2021年10月11日 発売