4人の子ども全員を東大理3に合格させ、「佐藤ママ」として、TVに引っ張りだこの佐藤亮子さん。そんな佐藤さんが「どうすれば自分で勉強をする子に育つのか」といった悩める親からの「100の質問」に答えたのが、『勉強する子になる100の習慣』(文藝春秋)です。
同書より一部抜粋して、子どもの教育について紹介します。(全2回の2回目/前編を読む)
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6.絶対に子どもに手をあげてはいけません
Q.ついカッとして怒った時に手をあげてしまいました。その後、子どもになんと声をかけるべきでしょうか?
A.絶対に手をあげてはいけません。「ごめんなさい」と心から頭を下げましょう。
お母さんが子どもに手をあげて叩き痛い目にあわせた事実は子どもの人生から一生消せません、たとえどんな理由でも。「子どもに手をあげる」という行為はそれほどの非常に重い意味を持つことを忘れてはならないのです。だから、絶対に手をあげてはいけません。その後、どのような言葉をかけても取り返しはつきませんが、唯一あえて言えば「ごめんなさい」と心から頭を下げることしかないでしょうね。そして、二度としないことです。
よく考えてみてください。子どもは親に養われていますから、親から家を出されたら飢え死にするしかありません。そのような強い立場の人間から叩かれたことをどのように受け止めるでしょうか? しかも小学生の間は親よりかなり体が小さいですから、親という逃れようのない立場に立つ人間で、しかも体の大きな人間から、かなり大きな手を上から振り下ろされるということは恐怖でしかありません。
子どもの身長を100センチとします。お母さんの身長を160センチとすると、親の背の高さは1.6倍ということですね。ということは、お母さんの1.6倍は256センチになります。お母さんは、2メートル56センチの人間から手を上げられてどんな気持ちになりますか? 現代のNBAの平均身長は198センチと言いますから、256センチの大きさは想像できるでしょ? そのような大きな人から、お母さんは手を振り下ろされてどうですか? しかも、自分の生活や命までも握られている人からですよ。それはそれは悲しく心から怖いことがお分かりですよね。