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「親がするべき“しつけ”は?」「子どもをどのように怒ればいい?」4人の子どもを東大理3に合格させた佐藤ママの“教育方法”

『勉強する子になる100の習慣』より#2

2021/10/12

source : ノンフィクション出版

genre : ライフ, 教育, 社会, 読書

note

10.親にしかできない「しつけ」がある

Q.子育てには、「しつけ」が大事だと聞きます。最も重要な「しつけ」とはなんでしょうか?

 

A.食事のマナーなど、親しかできない「しつけ」があります。

 最も重要な「しつけ」とは、親しかできない「しつけ」です。子どもは、大きくなったら大人になり家を出て行きます。外の世界で生きていくことになりますが、その時に他人から「え~!」と思われないようにしつけないといけません。親がするべきしつけをしていないと、他人は不快に感じ顔をしかめるものの、あなたの子どもに注意はしてくれません。だから、子ども本人は一生気がつかず、勇気ある人に言われても親に言われるのとは違って、恥ずかしさが先に立ってしまいます。

 しかも、もっとタチの悪いことに注意されたあなたの子どもは、注意した人を「なんでそんなことをわざわざ言うのだろう」などと思い、人前で恥をかかされたと恨んだりするのですよね。注意した人も言いたくないけど、その人のことを思って言ったのに、筋違いの恨みを買うという損な役回りをしてしまうことになるのですよね。

 親がするべき「しつけ」は、

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(1)食事のマナー(食べるときに音を立てない。姿勢良く座る。お箸の持ち方)

(2)ドア、障子、襖の開け閉めの時、静かにして音を立てない

(3)鉛筆の持ち方

(4) 挨拶

(5)目上の人に対する話し方

(6)敬語

 このようなことは、親が根気よくしつけるということです。子どもは一度では覚えられないし、身につけることは時間がかかります。しかし、大人になったらもう永遠に矯正することはできませんから、なるべく小さな時から気をつけることです。例えば、お箸の持ち方などは食事中に直さざるを得ないので、当然食事中に厳しいことを言わなければなりません。せっかく楽しく食べている時に、注意するのは楽しい雰囲気に水をさすので、つい親は躊躇しますがそのときには親しかできないのだということを思い出すことです。

©️iStock.com

 私が子どもの時、食事中の食べる音のことを父から注意されたのを思い出します。その時、「お父さんの目が黒いうちに直しなさい」と言われ、その迫力にすぐに直したのを覚えています。やはり、「しつけ」に関して親は大きな責任を担っています。きちんとしつけられた人間は、社会に出てより円滑な人間関係を築けるのではないでしょうか。