登録者数160万人超を誇る人気YouTubeチャンネル「ちいりおちゃんねる」。8歳のりおなちゃんが、大人顔負けの“しゃべり”で父親を説教する姿が人気を呼んでいる。
りおなちゃんは、先天性の病気を持って生まれ、幼い頃から入退院を繰り返してきた。現在は、側弯症の手術の影響で身長が103センチ。下半身が麻痺しているため車いすでの生活を余儀なくされている。
なぜ幼い彼女が、YouTubeで自身の病気を発信することになったのか。視聴者からはどんな反響があるのか。りおなちゃんの母・佳寿美さん(36)に話を聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)
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「私はこの子に何をしてあげられるんだろう」SNSで発信を始めた理由
――SNSはいつから始めたのでしょうか。
佳寿美さん(以下、佳寿美) 2021年9月くらいから、TikTokを始めました。
――なぜTikTokを始めたのですか?
佳寿美 先ほどもお話ししたように、りおなはずっと低身長で、お医者さんにも身長のことを相談していたんです。最初は成長ホルモンのせいだと思っていたんですけど、骨の異常が疑われているなかで、お医者さんに「今後、この子の背が伸びることはないでしょう」と言われてしまって。
「物理的に背を伸ばしてあげることができないのなら、私はこの子に何をしてあげられるんだろう」と考えたときに、この子が一生、この背丈で生きていくのに困らないようにしてあげたいな、と思ったんですよね。
ずっと私がサポートできれば良いのですが、そうじゃない場面もあるじゃないですか。そういうときに、りおなのことを知っている人が多ければ、彼女が生きやすくなるんじゃないかと思って、TikTokで発信し始めました。
――その後、YouTubeを始めた経緯は?
佳寿美 2022年くらいにTikTokがシャドウバンみたいな形になったので、YouTubeに移行したんです。
――今では登録者数160万人を超える人気チャンネルになっています。
佳寿美 YouTubeを始めて1年目のときに、登録者数がビューンと伸びたんです。あまりにも急激に増えたから、「えっ!?」みたいな感じで、信じられなかったですね。
――驚きますよね。
佳寿美 でもそれ以上に、うれしかったです。りおなのことを知ってもらって、受け入れてもらっているのが実感できたので。