「小学校の教室の中を自由に移動できないんです」車いすでの日常生活で不便を感じる場面とは

――日常生活の中で、病気に対する偏見を感じることは?

佳寿美 車いすの人がエレベーターに乗れなかった、みたいなネットニュースをたまに見るんですけど、私たちはそういう場面に遭遇したことがなくて。

 りおなが子どもだからかもしれないんですけど、今まで周りの人には恵まれてきたなと感じます。

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――日常生活で、車いすだからこその不便はあまり感じない?

佳寿美 いや、不便を感じることは少なからずあります。りおなの車いすは子ども用なんですけど、それでも横幅が結構あるから、小学校の教室の中を自由に移動できないんです。

 周りのお友だちも走り回っていたりするし、通れない場所もあるから、基本的にはサポートしてくれる先生がいるときにしか車いすで動いてはいけないルールになっていて。

 あと、都会のお店は店内が狭かったり、入り口に段差があったりするので、車いすだと入りづらかったりするんです。車いすを前提にお店を作っているわけではないから、当然なんですけど。

歩けるようになるために、過酷なリハビリを頑張っているという

我が家はみんな明るく過ごしています

――社会が変化してほしい、みたいな気持ちはありますか。

佳寿美 具体的に「こう変わってほしい」というのはないんですけど。でも、りおなが大人になって、1人で生活するようになったときに、車いすで行けるお店が増えるというか、選択肢が多くなっていたら良いなと思います。

――これから、りおなちゃんやご家族とどのように過ごしていきたいですか。

佳寿美 杖をついてでもいいので、りおなが何とかして歩けるようになるのを最終目標に、リハビリや治療をしていきたいと思ってます。

 私たちは、障害のある子どもと悲しみに暮れながら生活している、というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはなく、我が家はみんな明るく過ごしているので、なるべく今と変わらない日々が続いてほしいですね。

写真提供=「ちいりおちゃんねる」

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