改造したハイエースで車中泊しながら日本一周の旅を続ける、カップルYouTuberの小娘さん(31)とるいぱちさん(45)。ふたりのYouTubeチャンネル「バンライフ狂」では、バンライフのリアルな生活事情やカップルの赤裸々なやりとりなどを発信し、登録者数20万人超の人気を誇る。
二人はなぜ、YouTubeで車中泊事情を発信し始めたのか。車中泊生活やYouTubeでの発信を通して、どのように価値観が変化したのか。話を聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
◆◆◆
「バンライフをしてるギャルが全然いない」2人のYouTubeチャンネルの強み
――お二人が運営するYouTubeチャンネル「バンライフ狂」は、登録者数20万人を超える人気チャンネルとなっています。そもそも、YouTubeを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
るいぱちさん(以下、るいぱち) バンライフをしようと決めたときに、「バンライフをしながら生活費を稼ぐならYouTubeだろうな」と思ったからですね。僕がバンライフに憧れるきっかけになった海外のインフルエンサーは、みんなYouTubeをしていたから、それに影響されたのもあります。
ただ、僕も長年経営者をやってたので、YouTubeで稼げるようになるまでは厳しい道のりだろうな、と思っていました。でも同時に、経営者の経験があるから、何が僕たちの強みなのか、どうしたらそれが視聴者に伝わって、多くの人に見てもらえるチャンネルになるかは、なんとなく想像ができました。
実際、それを信じて壁にぶつかりながらも配信を続けた結果、今はYouTubeで何とか生活できてますからね。
――具体的には、どのような戦略で行こうと思っていたのでしょうか。
るいぱち 「バンライフ×ギャル×ちょいエロ」です(笑)。まず、ギャルでバンライフをしてる人が全然いないんですよ。それが僕たちの強みになるなって。
――たしかに、「ギャルでバンライフしている」と聞くと、気になりますね。
るいぱち 小娘はご覧の通り、足が長くてスタイルがいいんです。これは写真映え、動画映えするな、と思いました。
最初は「小娘だけで出せ」「男は映るな」ってコメントも多かったが…
小娘さん(以下、小娘) 今は女性の視聴者も増えてきたけど、最初の頃は9割以上が男性の視聴者だったよね(笑)。ただ、私たちは「二人の旅の記録」としてもYouTubeを活用しているんです。だから、初期の頃から二人で動画に出ることも大事にしています。
るいぱち 最初の頃は、「小娘だけで出せ」「男は映るな」ってコメントも多かった。実際、需要だけを考えれば、僕は存在感を消して、まるで小娘が一人旅をしているような動画にしたほうが、ロマンがあるというか。9割を超える男性視聴者の気持ちを考えたら、そっちの方がいいに決まっているんですよ。
――それでも、二人で動画に出るスタイルを崩さなかったのですね。
小娘 はい。何を言われても二人で動画に出続けたら、最近では「二人の関係性が素敵で、動画を見ています」と言ってくれる視聴者さんが増えてきているんです。私たちの目指したい方向に、少しずつ近づけているのが嬉しいですね。