200万回以上再生された「バンライフのトイレ事情」を赤裸々に発信したワケ

――YouTubeでは、リアルな二人の掛け合いが見られるのも特徴ですよね。それこそ、大喧嘩している様子とか。

るいぱち YouTubeの面白さは、リアルさだと思うんですよね。だから僕らは、ほとんど1日中カメラを回しているんです。喧嘩している様子も、片付いてない車内も記録に残しています。

 リアルだからこそ予想外のアクシデントが起きるし、そういうアクシデントって見ている側も楽しい。台本ありきの動画だったら、プロが作るドラマや映画の方が確実に面白いですからね。

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――「トイレ事情」など、バンライフの現実的な側面も赤裸々に発信されています。

るいぱち 車中泊を始めたばかりの人や、これから始めようとしている人が真っ先に気になるのって、「みんなトイレどうしているの……?」だと思うんですよ。リアルかつ、なかなか表に出ない話は、面白いだけでなく発信する価値が高い。

 実際に、バンライフのトイレ事情の動画は、200万回以上再生されましたからね。ちなみに僕らが紹介した簡易トイレも、その動画経由でめちゃくちゃ売れたそうです。

車内でのトイレ事情を赤裸々に発信(写真提供=「バンライフ狂」)

――とはいえ、リアルな生活の様子を見せるのに、抵抗はなかったのでしょうか?

小娘 私はないですね。それよりも、私たちのリアルなバンライフ生活を見て、「これなら自分にもできそう!」と思ってくれる人がいてくれる方が嬉しいんです。

 世間的にはバンライフしてる女の子って、ナチュラルなメイク・髪型で、服装もカジュアルで、丁寧な暮らしをしていて……ってイメージが強いと思うんですよ。でも、私みたいに金髪ロングで爪が長くて口の悪いギャルだって、バンライフを楽しめる。

 それを見て、バンライフに興味を持ってほしいのはもちろん、どんな人も自分のやりたいことを貫いていいんだってことを感じてもらえると、嬉しいですね。

YouTube収益は「イメージするほどは稼げていない」

――YouTubeをスタートして、いつ頃から「軌道に乗り始めた」と感じましたか。

るいぱち 戦略を立ててスタートしたものの、YouTubeはやっぱり一筋縄じゃいかなくて。2021年3月頃からスタートして、収益化できたのは10月です。最初の収入は1000円くらい(笑)。そのときは正直「やっと収益化できてこれかよ!」って思いました。

 そこからさらに二人でYouTubeを研究して、2か月後の2021年12月に、初めて100万回再生を超える動画を出せたんです。それをきっかけに登録者数も視聴回数も増えて、2022年の夏頃からは、なんとかYouTube一本で生活できるようになりました。

YouTubeでは生活費や給料事情も発信している(写真提供=「バンライフ狂」)

――可能な範囲で、現在の収益を教えていただけますか。

るいぱち 二人で無理なく生活できるくらい……でしょうか。YouTuberと聞いて、みなさんがイメージするほどは稼げていない、決して裕福ではないです(笑)。

 現在、僕たちが動画をあげるペースは週に1、2回程度。YouTubeの収入は、視聴回数に比例します。つまり、動画投稿のペースを上げれば、収益も増えるんですよ。でも、僕らの最優先事項は「バンライフを楽しむ」こと。だから、今のバランスがちょうどいいな、と思っています。