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水素水による温浴と「びわの葉療法」を体験

 測定器の結果に加え、気になる症状として老眼、指の痛み、肝臓などを挙げた私に対して、研究所の主宰者は「ごま油の目薬」と4週間の「びわの葉療法」を行い、お酒を控えるよう指示。水素水による手足の温浴を行った後、びわの葉療法を体験することになりました。

 仰向けの姿勢で、背中の腎臓にあたる部分とお腹の肝臓および下腹の部分にびわの葉を数枚ずつ置き、そこにホットパックを当てて、20分ほど温めます。その間、私はホットパックの温かさを心地よく感じながら、うつらうつら夢心地でいました。

 びわの葉にはアミグダリンという有効成分が含まれていて、それが体に浸透することで、抗がん作用を発揮するとされています。しかし、それよりも、この温かさ、心地よさが、健康にいいのではないかと感じました。(ただし、国立健康・栄養研究所のサイト「『健康食品』の安全性・有効性情報」の「素材情報データベース」では、その効果は否定されており、摂り過ぎると中毒症状を起こすことがあるので注意が必要とされています)。

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 この研究所で助手として働く50代女性のAさんに話を聞くことができました。左乳房に3~4センチの腫瘍ができ、09年に手術を受けたというAさんは、医師から「転移があるかもしれないから、肝臓と骨を調べたほうがいい」と告げられたそうです。しかし、体に造影剤を入れるのはかえってよくないのではないかと思い、検査を拒否。術後の放射線治療や抗がん剤治療も受けずに、今日まで過ごしているとのこと。Aさんが語ります。

「病気がわかったとき、体験を聞くため知人から2人の乳がん患者を紹介してもらいました。1人は放射線治療を受けたのですが、それが合わなかったのか、治療後に体調を崩しておられました。もう1人は民間の温熱療法を受けて、ずっと元気でおられたのです。がんには三大療法しかないと思っていたのですが、他の方法で治療できるのではないかと思い、7年前、代替療法をしている地元のお医者さんに相談しました。それで、ここを紹介していただいたんです」

 それからはびわの葉療法や、生姜汁を含んだタオルで体を包む「全身生姜療法」など、自分でできる「お手当て」を続けているそうです。

「苦しい治療は受けていません。びわの葉は気持ちがよくて好きですし、生姜は匂いがよく、自分に合っています。それに、びわの葉はもらいもので、生姜も粉末パックを使っているので、お金はほとんどかかりません。研究所でお手当ての指導を受けるのに、最初だけ10万円ほどかかりましたが、抗がん剤や放射線を受けても毎月数万円かかりますよね。それに比べたら負担感はありません」

 Aさんによると、ここで手当てを受けて、「しこりが消えた」と泣いて帰った人や、腹水でカチカチだったお腹がやわらかくなった人もいたそうです。午後からも、たくさんの人が測定会に参加するためにここを訪れていました。

独自の呼吸法で酸素を大量に取り入れてがん細胞を消滅させる

 それから、自然療法と並んで利用者の多い「気功」も体験しに行きました。その中で、東京の早稲田奉仕園の会場で行われている「郭林新気功協会」の教室を訪ねました。

 この療法は、西洋医学から見放された子宮がんを、幼いころ祖父から手ほどきをうけた気功で克服したという中国の郭林女史が編み出したとされています。日中の国交が正常化したことで、70年代後半に郭林女史が北京で教えていた気功の評判が日本にも伝わり、86年に協会が設立されました。

 現在も、この気功を実践して体得したがん経験者が講師となり、新しく入会した人を教えるかたちで脈々と受け継がれています。費用は入会金5000円、年会費3000円、および受講料が1回当たり3000円。気功師に気を当ててもらう「外気功」と異なり、この気功は自己免疫力を高めるとともに、独特の呼吸法で酸素を大量に体内に取り入れることで、自分でがん細胞を消滅させることを目的としています。

 この協会に入って25年、直腸がんが肝臓と肺に転移したものの手術を受けて、気功で乗り超えたという講師の原田一正さん(80歳)が説明します。

「郭林先生は気功を始めるにあたって、『信心』『決心』『恒心』の三心が大切だと説いています。まず、病気に打ち勝てると自分を信じ、気功を信じること。次に、信じたらやると決めること。3つ目がやると決めたら続けることです。1回か2回やったからといって、結果が出るものではありません。気功は一生行うものなのです」