文春オンライン

飲んだら“触ってしまう”男、ゴム長靴ばかり271足盗んだ男…再犯が止まらない被告人たちの「ヤバい裁判」

同じ犯罪を何度も繰り返してしまった人の「ヤバい裁判」#1

2021/10/08

genre : ニュース, 社会

note

被告人「バチが当たるんじゃないか……って思ってたら、やっぱ逮捕されましたね」

 聖書を盗んだのが何かの運命と思って盗みをやめていれば……。長年仕事のように続けていたからやめる気はなかったんだろうけど。

「今後お酒は…」飲んだら痴漢になる男

 公判 2013年8月28日

 罪名 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反

 被告人 公共機関勤務の男性(46)

 起訴されたのは、2013年6月に被告人がJRの電車内で被害女性の股間付近を服の上から触った件。

ADVERTISEMENT

 検察官の冒頭陳述によると、前科は2犯で全て帰宅ラッシュ時の電車内での痴漢行為です。

 そして被告人質問。

©iStock.com

検察官「新宿で飲酒した後の電車に乗ったと。前回も前々回も飲酒しての犯行ですけど、酔ったら触ってしまうかもとは思わなかった?」

被告人「可能性はあったとは思います」

検察官「今後お酒はどうしますか?」

被告人「外ではもう完全に飲まないとは言い切れないですけど、たしなむ程度にします」

 こういう人には飲まないと言い切って欲しいんですけどね。

「2人を次々に触ったの?」「いや、同時です」

 続けて裁判官からの質問。

裁判官「真後ろから触る事件が多いんだけど、あなたは真正面から触ってるでしょ。絶対に言い逃れ出来ないよね。これはなんで?」

被告人「何も考えてなかったです」

裁判官「前回の起訴状を見ると、2人の女性を触ってると。酔ってたって事だけど、これって次々と触ったの?」

被告人「いや、同時です」

 お酒を飲んで電車に乗ることとチカンというのが頭で繋がっちゃっているんでしょうね。真っ正面から触ったり、2人同時に触ったりというのは結構珍しいケースなので酒癖の1つと言えそう。酒をたしなむ程度と言う以上に、飲んだら乗らないことの方が重要かも知れませんね。