文春オンライン

選挙の投票用紙が「極上の書き味」問題…そのナゾすぎる正体とは?

2021/10/31

genre : ライフ, 社会

note

もう一つのポイントは…

 そしてもう一つの大きなポイントは復元力。投票用紙は普通、書いた内容が見えないように半分に折って投票箱に入れますが、開票の際にはそれを開いて確認する必要があります。

記入後の投票用紙のように両手でしっかり折ってみる
どんなにしっかり折っても……(手前が「ユポ」。奥の一般的なコピー用紙との比較)
すぐ開く!(手前が「ユポ」。奥は一般的なコピー用紙)

 普通の紙の場合、しっかり折ると紙は折られたまま開ききらずに投票箱の中で重なってしまうこともありますし、中には何度も折って開きにくくして投函する人もいますから、開票時には、それらをまず開いて平らにのばす手間が増えます。

 ところが、合成紙のユポは、元の形に戻ろうとする力が強く、どんなにしっかり折り畳んでも、手を離すとふわりとひらいて元に戻ります。これによって開票作業の効率がグッと向上します。

ADVERTISEMENT

 ですから、投票用紙の素材としてユポは普通の紙と比べてとても優れた性能を持ったものと言えます。