ABEMAプライムに出演中の令和最強のギャル・あおちゃんぺさん。これまでのギャルのイメージを変えつつある彼女にギャルになったきっかけや父親とのエピソードを詳しく聞いた。(全2回の1回目/後編を読む

あおちゃんぺさん ©平松市聖/文藝春秋

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幼少期はいつも2番手か3番手ぐらいだった

――あおちゃんぺさんは小さい頃はどんな子だったのでしょうか。

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あおちゃんぺ 天真爛漫ではあったんですけど、今のように目立つタイプではなかったんです。いつも一番目立ってる子の隣にいました。保育園の時は、園長の孫と同じクラスだったので、その子のおまけでくっついてる二番手の子みたいな感じでした。

――自分が一番目立ちたいというタイプではなかった。

あおちゃんぺ 心の中では目立ちたいという気持ちがあったんですけど、それを実現できなかったんですよね、ずっと。小学校3年生ぐらいまではずっとそんな感じで。主要グループにはいるんですけど、2番手か3番手ぐらいな子でした。

 ちょうどその頃、グループの子たちにいじめられたんです。女子って大抵誰かを標的に回しがちじゃないですか。その番が私にも回ってきて、無視されたり、聞こえるように悪口を言われたりしました。そうなるとほとんどの子は親に相談して、学校に電話してもらって解決していたんですけど、私にはその手が使えなくて。

 

――ご両親には相談できなかった。

あおちゃんぺ 私が小学校2年生ぐらいの時に、お母さんが家を出て行ったんです。そしたら今までいなかったお父さんが突然帰ってきて、お父さんと私と兄の3人の生活が始まるんです。最初は他人と住んでるみたいな感覚でした。だから普通の親子がするような会話とか全然できなくて。

――なるほど。

父親にいじめられたことを話したら「自分で解決してこい」と

あおちゃんぺ お父さんには何も言えなかったです。それにその頃は、慰謝料やなんやらで、お金がどんどん出て行ったので、お父さんは自分でやっていたダンプの会社を売ってしまって。めちゃくちゃ貧乏になりました。私と兄の生活費を稼ぐためにずっと働いてくれていました。

 夜はお父さんが仕事でいないから、一個上のお兄ちゃんとふたりきりで、お父さんの布団に入って、ちょっと怖がりながら一緒に寝るみたいな生活をしていました。

――家族に助けを求めることができなかったと。

あおちゃんぺ でもそのあと頑張って言ってみたんですよ。「学校でこういうことがあって嫌なんだ」って。そしたら「自分でなんとかしてこい」と言われて。「そいつらぶっ飛ばすまで帰ってくんな」って家を放り出されました。勇気を持って言ったのに、自分でなんとかしろと言われて……。

 その日いつものように学校に行って、水泳の授業の前に、水着に着替えていたら、聞こえるように悪口を言われたんですけど、私はぶち切れて帰ったんです。「ふざけんな!」と。そしたら次の日からみんなの態度が変わって、昨日までいじめてきていた女子たちが何もしなくなったんです。

 その時に「あっ自分で何かアクションを起さないと、ずっと同じ状況のままなんだ」と思いました。ただ勘違いして欲しくないのは、これはあくまで私の家の話であって、これが普通ではないです(笑)。うちのお父さんは体育会系で、私もどちらかというとそんな感じだったので、なんとか自分で言えましたけど。