顔と名前を出して活動をしていると、本当にいろいろなことが起こる。

 書いた記事や対談がインターネットに掲載されると、ヤ●コメ欄には記事とは関係がないはずの「骸骨ババア」だの「枕元にたくあん置いて寝てそう」だのといった容姿への「品評」が次々に溢れ、そうかと思えば「吉川さんで●●ニーしてます」のような性的な嫌がらせの連絡が送られてくることもある(大体は「そうですか」と思いながらスクショを撮って無視している)。

 なかでも厄介なのは、自分の中で勝手な「理想の書き手」像を作り上げ、そこにおさまらない(=気に入らない)要素があると「作家としてその振る舞いは良くないのでは?(^_^;)」「ジャーナリストであれば命を賭してでも真実を追い求めようと思わないのですか?」などと言ってくる無責任極まりない人々の存在である。

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 誹謗中傷行為がTwitterルールはもちろん、法律に反することは明らかだが、こうした「良心からのアドバイス」や「苦言」を装ったコメントについてはグレーな部分が大きく、今のところは個々にブロックなりミュートなりをしていくしか解決策がないのが難点だ。

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「いつからアイドルになったんだよ」

 私は普段、貧困問題や家族問題、女性の権利関係以外にもさまざまなテーマの記事や本を執筆したりメディア出演などさまざまな活動をしているため、普段、自分から進んで肩書きを名乗ることが少ない。どこの組織にも属していないため、SNSも特に戦略的に運営しているわけではなく、プライベートなことをつぶやくこともあるし、いろいろな人と交流することを目的に利用をしている。もちろん自分の写真を載せることもある。

 つい先日、クリエイターの友人と一緒にTシャツを作りたいという趣旨のツイートをしたところ、とあるフォロワーの男性から「いつからアイドルになったんだよ、呆れる」といったコメントが二度にわたって届いた。彼の意図は「グッズを作るなんてアイドルにでもなった気か。(自分の思う)ジャーナリストらしくない振る舞いをしたあなたにがっかりしている」というもので、彼はきっと私に対していわゆる「硬派」なジャーナリストでいてほしかったのだと思う。