19歳になったドブリックは、大学を続けるか、YouTubeで暮らすかで悩み、高校の恩師に相談しにいった。その時、携帯にメールが届いた。エナジードリンクのメーカーが、ドブリックが動画で同社のドリンクを飲めば5000ドル出すというのだ。恩師は言った。
「大学出てもドリンク飲むだけで5000ドルも稼げないよ」
ドブリックは大学を中退してユーチューバーとして生きるためロサンジェルスに引っ越した。そして、幼馴染みや高校の同級生、Vineの投稿仲間たちを呼び寄せてThe Vlog Squad(ヴログ部隊)を結成、4分半のイタズラ動画を次々に制作した。
ジェイソンの母と本当に結婚し、1カ月後に離婚
有り余る財力に任せて自動車やテレビを破壊し、豪邸で火炎放射器を振り回す。金でセレブも雇う。たとえば車の助手席に乗せた若い女性に「ジャスティン・ビーバーは好き?」と尋ねる。彼女が「高校の頃は好きだったけどね」と答えると「じゃあ今ではもう嫌い?」そう言いながら後部座席から本物のジャスティン・ビーバーが現れる。また、90年代のTVドラマ『フレンズ』のファンの誕生日には、『フレンズ』のモニカ役だったコートニー・コックスを雇ってサープラーイズ!
視聴数を稼ぐためなら何でもする。恋人リザとの別れもYouTubeで公開し、6000万人が視聴した(リザだけが泣いていた)。その後、彼は単なる冗談で、ヴログ部隊の最年長ジェイソン(当時46歳のコメディアン)の母ロレイン(77歳)と結婚した。ラスヴェガスで本当に結婚してハネムーンでハワイに行った。そして1カ月後に離婚してバツイチになった。
高校を出てからたった6年で、10億円の豪邸を持つ実業家に
とにかくドブリックは気前がいい。湯水の如く金を使いまくる。フェラーリだのテスラだの高級車をヴログ部隊の仲間に片っ端からプレゼントして驚かす。2020年の大統領選挙前には、投票登録した人の中から抽選で5人に440万円のテスラT3をプレゼントするキャンペーンをした。テスラ目当てで30万人が投票登録したという。