新型コロナの感染者数が激減する一方、失業期間が長引く女性の数は昨年秋から高止まりしたままとなっている。
それはAV女優も例外ではないようだ。音大に通いながらAV女優として活動している石原由菜さん(仮名、24歳)は、3カ月前からパパ活を始めた。なぜAV女優がパパ活なのか、由菜さんに話を聞いた。(取材・文=押尾ダン/清談社)
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AV女優としては月収30万円だったが…
由菜さんは遠目から見てもスタイルの良さがわかるスレンダーな女性で、芸能人でいうと元AKB48の板野友美によく似ている。AV女優としては、いわゆるキカタンに分類され、おもに素人モノの作品に数多く出演してきた。
――キカタンは「企画単体」を略した業界用語ですが、トップランクの単体女優と企画単体女優は何が違うんですか。
由菜 単体はメーカーと専属契約し、その分のお金が上乗せされるので、出演料は100万円、200万円と高額です。キカタンは1本ごとにメーカーと契約するので、そこまでのお金はもらえませんが、知名度があれば単体より稼ぐこともあります。
でも、私の知名度ではそこまでのお金は稼げない。デビュー作の出演料は1本40万円でしたが、その後は10万円くらいに落ち着き、撮影は月に2~3回。本番のないオナニーものとかを含めても、AV女優としての収入は月30万円くらいでした。
――世間がイメージするAV女優の収入はもっと多いですよね。月2~3回の撮影も少ない気がします。
由菜 出演オファー自体が少ないのと、私の本業は音大に通う学生なので、そこまで撮影時間が取れないというのもあります。だから、学費と足りない分の生活費を稼ぐために、AV女優と並行して吉原の高級店でソープ嬢としても働いています。
授業が終わったあとの限られた時間を使って店に出ているんですけど、AV女優の肩書きがあるおかげで人気嬢になることができました。ソープの収入は月60万円くらいです。
――AV女優であり、吉原のソープ嬢でもあるのに、そのうえなぜパパ活を始めなければいけなかったんですか。
由菜 昨年春以降、AVの仕事が激減してしまったんです。コロナ禍で撮影を組めないからオファーがガクンと減り、仕事があるのは知名度のある女優さんと本物の素人の子だけになって。
同じ時期から吉原にも感染を恐れてお客さんが全然来なくなりました。だったら、もう自分でお客さんを探して稼ぐしかない。それでパパ活サイトに登録し、パパ活を始めたんです。