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「短編集でも出さない限り、読切は…」“犬のさんぽ”マンガが異例の大公開で連載へ…「なぜいま動物マンガがウケるのか」

「短編集でも出さない限り、読切は…」“犬のさんぽ”マンガが異例の大公開で連載へ…「なぜいま動物マンガがウケるのか」

『今日のさんぽんた』田岡りきさんインタビュー #1

note

「連載しちゃダメですかね?」「いいよ」

――そうして投稿されたツイートが、リツイート数2.2万、「いいね」数6.4万(数字は2021年10月時点)のいわゆる「バズった」状態になりました。ここまでの反響があった理由をどうお考えですか?

田岡 なんだろう……。「泣けた」と言ってくれる人は多かったです。予想以上に反響が大きくて。

編集 個人的には、Twitterユーザーには動物好きがとても多いように感じています。そもそもマンガ好きは多いですし、動物マンガがウケる素地はあったんじゃないでしょうか。ですから、まずはその層に読んでもらいたい、という意図はありました。それらが上手くはまって、とても大きな反響につながったんだと思います。

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  バズったあと、編集長に「連載しちゃダメですかね?」と尋ねたら、「いいよ」とふたつ返事でOKでした。作戦通り(笑)……というか、これだけスムーズに話が進むのは、マンガ編集をやっていても滅多にないことです。

田岡りき先生

「無限に描けると思っていた」

――『今日のさんぽんた』は、Twitterでは2020年2月29日から、「ゲッサン」は2020年5月号(4月11日発売)からスタートしました。

田岡 連載が始まるまで時間がなかったので、ストックがない状態でずっと今もやっている感じです。週に4ページ上げるくらいなら無限に描けると思っていたんですけど、そんなに甘くなかったですね(笑)。

©田岡りき/小学館 ゲッサン

――Twitterと月刊連載では、作業にどのような違いがありますか?

田岡 「ゲッサン」のほうは「ページ数が多いからこういうことをやってみよう」と考えることはありますけど、違いといえばそれくらいでしょうか。作業も同時進行です。