美容外科手術をしたソープ嬢・真理子
インタビューから半年以上が過ぎ、久しぶりに会う彼女は、以前と同じ高級店に属するソープランドで働いていた。
2月にインタビューをした際は、客の男たちからの仕送りと、月に数度の予約を受けるだけの出勤で凌いでいると言っていた。それからの数ヶ月間は、どのように過ごしていたのだろうか。
「お仕事が予約だけで、月に4回出勤するぐらいだったんで、ずっとやりたかった豊胸手術をしたんです。130万円かかりました。その時に、こっちの職業なんか何も言ってないのに、美容外科の先生が言ったんです。『最近風俗嬢が増えたな、暇になっている人が多いんだろうね』って。コロナの流行中に美容整形に来る女性は、ほとんどが風俗嬢みたいな言い方だったんで、カチンときたんですけど、確かにすごく混んでいました。私の友達の風俗嬢も整形したりしていたんで、コロナ後に備えていた人は多いのかもしれませんね」
真理子は、以前のインタビューで4000万円の貯金があり、合わせて月に100万円ほど複数の客の男たちから仕送りがあると言っていた。コロナ禍とはいえ、経済的には困窮しているわけではないので、美容整形にお金を使う余裕があるのだ。
一緒にお風呂に入り、野球拳も…オプションで女体盛り
緊急事態宣言中、豊胸手術以外に初めてやったことがあったという。
「今年の7月に付き合いで、スーパーコンパニオンをやったんです。友人がスーパーコンパニオンをやっていて、急に人が足りなくなったから来て欲しいと言われて、湯河原に行きました」
――コロナ禍でも需要があるんですね。
「久しぶりだったみたいですよ。コロナ前は毎週仕事があったけど、友人は3ヶ月ぶりだと言っていました。スーパーコンパニオンを本業にしている女性たちは、風俗嬢以上に厳しいんじゃないかなと思いました。風俗の場合はまだ、男性の日常から身近な場所にありますけど、温泉とかは遠いですから、余計に足が向かなくなりますよね」
――スーパーコンパニオンとはどんな仕事内容なんですか?
「一緒にお風呂に入ったり、野球拳をやったり、基本は2時間で、時給で7000円貰えます。オプションで女体盛りがあったり、体を売る大人の付き合いもあります。大人の付き合いは3万円です。私たちは3人で向こうも3人でした。お客さんは、詳しくは聞きませんでしたけど、40代の自営業者という雰囲気でしたね。さすがに会社員はこのご時世、泊りがけで遊びに行くのは家族の目があったりするから無理ですよね」
当然ながら、コロナが流行っていようが、遊びたいと思う衝動を抑えられない人々は少なからずいる。
コロナの新規感染者が少しずつ減少し、緊急事態宣言が解除された今日、吉原の様子や同僚のソープ嬢、自身の現状について詳しく聞いてみることにした。(#2に続く)