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「フリスクみたいに」薬物を大量に摂取

「仕事をしても、何も続かないんです。男性にふられて自殺未遂もしました。薬の量も種類も増えて、フリスクみたいにデパスとかベゲタミン、サイレース、エリミンといった薬をたくさん摂取していました。自分でも自分の言動がよく分からなくなっていて。この頃に入れ墨を入れ始めて、5年くらいかけて31歳くらいのときに今の全身入れ墨状態になりました。細かいことは薬のせいでよく覚えていませんが……」

 その後キャバクラに戻るが、常に酩酊状態で支離滅裂な言動を繰り返す湯浅さんには、接客業をこなすことはできなかった。客はどんどん離れていった。

「20代前半の頃は若かったから、多少薬をやっていておかしな言動があっても、お客さんも許してくれていたんだと思います。しかし20代後半に差し掛かって、客も冷たくなった。昔はキャバクラでの接客だけを頑張っていたのですが、この頃には裏引き(※店以外でも対価を得て客と会うこと)もバンバンして、客と寝たり、あらゆることをしてお客さんを増やそうとしていました。

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キャバクラで働いていた28歳頃「薬物の影響で言動が支離滅裂だった」

 でも、そんなことをしているとどんどん信頼をなくすんですよね。私がいるからキャバクラに来ないという人もいる始末でした。そこで六本木や銀座など東京の店に移ってみましたが……。もちろん、そこでもうまく行くはずありませんよね」

覚醒剤で亡くなった女友達「私のせいだ」

 湯浅さんは次第に孤独を深めていった。しかし数少ない友人もいた。パチンコ店でともに働いていた後輩女性だ。しかしこの女性がきっかけで、すでに極めて危うい状態であった精神のバランスがさらに崩れてしまう。

「私のところへ睡眠薬をもらいに来ていたパチンコ屋の店員だった若い子がいたんです。私は裏ルートでいろいろな薬が手に入りましたから。その子はすごく可愛い子だったので、私が勤めているキャバクラにスカウトしたんですね。

過去の湯浅さん

 でもどうゆう経緯か、お客さんの影響でシャブ中になってしまった。私も覚醒剤はやっていましたから、この頃もどれだけ怖い薬物なのか頭ではわかっていたんです。だから『あんたは絶対に手を出しちゃダメ』と伝えていたのですが……。覚醒剤から抜け出せず、生活もどんどんおかしくなって、あるときに自殺してしまって。本当に可愛い子だったのに、私のせいだと思い詰めました」

 入れ墨が全身に行き渡った31歳のころには、キャバクラで働くことはもはやできなかった。転落の始まった人生は、どんどん深みにはまっていく。