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奇妙な共同生活はやがて…
「火災翌日の(20日)朝6時半頃、亡くなった兄弟の両親は跡形もなくなった家を呆然と見上げ、用意された簡易椅子に座ってコーヒーをすすりながら暖をとっていました。そのとき、旦那さんは留与さんについて『コロナ禍で仕事もなくなり、体調も悪いというので、大阪から連れて帰ってきたんや』なんて言うてました」
だが、奇妙な共同生活は、まもなく破綻を迎える。留与容疑者は妹夫婦に対し、身勝手な“願望”を口にするようになったという。
「財産も金も譲る。この土地も譲るから、生活保護を受けて生きていきたい」
無気力な感情を吐露する一方、妹夫婦とは日常的にほとんどコミュニケーションがなかったという。捜査関係者が次のように話す。
「(留与容疑者は)みずからの将来を悲観した挙げ句、人生そのものをリセットしたかったのではないか。妹一家への嫉妬心と居場所のなさが犯行の引き金になった可能性があるが、無垢な子供たちを巻き込む理由にはならない。生活保護を受けるために放火したとしたら、あまりに短絡的です」
手を繋ぎながら通学していた仲良し兄弟の笑顔が戻ることは、もう二度とない。
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