「サポート費用が高額なほど稼げる」と提案
原告たちの訴状から再現すると、利用者はまずLINEアカウントに登録し数千円の初期費用を支払う。すると、woodsの担当者から電話があり有料のサポートプランを提示される。サポート費用が最も安いのはプラン名「エントリー」でサポート日数30日、費用20万円、想定総収益25万円となっている。続いて「ベーシック」で同40日、同40万円、同75万円。
サポートプランは「ゴールド」「プラチナ」などとグレードアップしていくに従い、サポート日数と費用、想定総収益が上がっていくシステム。最高ランククラスでは、「キング」でサポート日数90日、費用180万円、想定総収益723万円。最上位は「プレミアム」でサポート日数は120日で費用は空欄、想定総収益は「ASK」となっている。
woodsの担当者は、「サポート費用が高額なほど稼げる」と提案したという。
「弊社カリキュラムでは完全個別対応でスタートアップのお手伝いをさせていただき、みなさまにはプロの担当をお付けし一緒に開始をしていただきます」と勧誘していた。多くはサポート費用が高いプランに誘導していたが、利用者が逡巡したり、ためらっていると、「収益からすぐに返せるから大丈夫」などと消費者金融の利用を指示して副業をスタートさせたケースもあった。
約190万円を支払ったが副収入はゼロ
関西地方の個人事業主の30代男性は、今年4月にサイトに興味を持ち、「副収入を期待して申し込んだ」というが、「ほとんど収益を上げられなかった」と実態を明かす。
男性は担当者からキングプランを提示され、「約190万円を支払った」と憤る。
「副業の内容はイヌやネコなどの動物の動画の編集でした。字幕を入れるほか再生時間を短くするなどの編集をした。サポートの電話は4月中旬あたりに合わせて約10回。ただ、サポートの内容は(ネットなどで)調べれば分かるようなことばかりでした。もちろんこのような作業で稼げるわけがなく、結局、副収入はゼロでした」
さらに、「今となっては後悔の気持ちが大きい。カネは当然、返してほしい。ただ後悔だけでなく、気持ちが落ち込んでしまって、以前のように(本来の)仕事をがんばろうという気がなくなってしまいました」と、精神面での変調についても語った。