消費者金融から借金。毎月5万円以上の重い返済だけが残った
関西地方の医療機関に勤務している20代の男性も副業を始めたのは4月だった。
「稼げるまでサポートしますとのことだったので、消費者金融で1回の借り入れ上限の200万円を借りて、支払いました。『サポート期間が長く、高いプランの方がよい。間違いなくカネを回収できる。1カ月では無理だが、2カ月で全額返済できる』と言われました」
副業の内容は同様に動画の編集で、YouTubeから動画を切り取って、お笑いやグルメなどを扱ったという。そのうえで収益は得られなかった実態を明かす。
「『動画を投稿して再生回数で稼ぐ』と説明され信じていました。いま考えると絶対にありえないんですが…。動画を20~30本ほど編集しましたが、2~3週間で収益は40~50円程度。サポートの電話は4~5回程度で、内容はありませんでした」
LINE登録すると、20人ぐらいグループ参加者がおり、「収益を上げている人も多いね」「不安があるが入会しました」「みんなでがんばろう」などと書き込まれていたという。「今から振り返ると、この書き込みをしていたのは全員サクラだったのではないかと思う」と振り返る。
男性は「借金をしてしまい(金銭的だけでなく)気持ちの負担は大きい。将来のことを考えると不安です。(副業を始める前の)半年前に戻りたいです…。いったん落ち着いて考えるべきでした。いまはとにかくカネを返してほしい」と訴える。
現在はwoodsとの関係は絶っているが、毎月5万円以上の重い返済だけが残ることとなった。
「少しでも家計のプラスになればと…」
九州地方の30代の主婦も同様に4月に副業を開始したが、「5月には『これは詐欺だ』と気づいた」と打ち明ける。
「まだ子供が小さいので、在宅で出来るということだったので始めました。少しでも家計のプラスになればと思ったんです。YouTubeの動画を加工して、AIが値段をつけてくれて、『1日に3万円は稼げることもある』という話でした。がんばって稼ごうと、動画を1日に20本ぐらい作業しました。2~3週間ぐらいがんばって、280本ぐらいは作ったと思います。
プラン代(ブラック)は130万円とのことでした。『これで570万円は稼げる』という説明でした。手持ちのカネがないと話したら、消費者金融を2社紹介されました。それぞれ50万円ずつ借りて100万円を振り込んだんです。すると『(プラン代との差額である)残りの30万円は免除』となりました。その代わり『稼いで残りを払ってほしい』とのことでした」