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誰でもいつでも宇宙から地球を眺められる

 現代ではスマホがあれば、誰でもいつでもどこでも、宇宙から地球を眺めることができることを知っていますか?

 気象庁は静止気象衛星ひまわり8号・9号を打ち上げ、日本を含めた地球を観測しています。衛星から見える地球全体が10分ごと、日本付近は2分半ごとに観測され、「ひまわりリアルタイムWeb」というウェブサイトで現在~過去の衛星画像を見ることができます。

 これを使えば、気になる雲を宇宙からも見ることができ、どこから来た雲なのかを調べられます。低気圧などの渦巻きの雲を眺めたり、冬には韓国の済州島や九州の屋久島、夏には北海道の利尻島などで、島を回り込んだ風が渦の列をつくるカルマン渦列(編集部注:孤立した山などの風下に現れる2本の渦の列)も楽しんだりできます。

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「九州の西海上で、カルマン渦列がウズウズしている様子」

 雨やくもりで朝焼け・夕焼けが見えなかった日でも、地球全体の画像で晴れている地域を探して、その日の焼けた空を見ることもできるのです。神様目線で宇宙から地球を眺めて遊んでみてください。

黄砂は宇宙からもはっきり見える

 春には日本に黄砂が飛んできます。この黄砂は、衛星で鮮明にとらえられるのです。

 黄砂は中国のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠などの砂漠や乾燥した地域で強い風が吹き、高い空まで巻き上げられた砂が地上に降ってくる現象です。黄砂が飛来すると空が黄色や茶色っぽい色になり、見通しが悪くなって交通機関に影響が出ることも。多量の黄砂が飛来すると地面にも砂が積もり、屋外の車や洗濯物を汚します。

 気象庁は黄砂の観測に加え、予測情報も提供しています。黄砂シーズンには、予測情報をうまく使って対策をしましょう。

宇宙から確認できる森林火災

 界各地で発生する大規模な森林火災の様子も、宇宙から見ることができます。

 森林火災では大量の煙(スモーク)が発生します。この煙を宇宙から見ると灰色になっていて、白い雲とは明らかに違って見えます。実際にこの煙におおわれた空は、地上から見ると灰色や赤みを帯びた色に染まります。日本でもロシアやインドなどで発生した大規模な森林火災の煙が、風に流されて飛来することがあります。

 衛星では森林火災の発生場所もわかります。森林火災は高温・乾燥が続くと発生しやすく、地球温暖化で増加すると考えられています。