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危うくがんを見逃しそうになった女性も

「商品化した検査も、謳っている精度を保てていません」(現役社員)

 オートメーション化しても、手作業で検査している時と同様、線虫が尿にうまく反応しない。それをカメラが自動で映しているだけだからだという。

 検査キットには次のようなリスクもある。「N‐NOSE」の検査で陰性と判定され、危うくがんを見逃しそうになった女性が語る。

「昨年秋、線虫がん検査を受けると、がんではないと判定されました。たまたま同時期に受けた健康診断で、乳がんのステージⅠと診断されたため入院して手術を受けましたが、線虫がん検査を信じていたらと思うと恐ろしい」

東山もCMで「僕は受けます」(H社HPより)

 代表の広津氏を直撃した。

――実際は公表している数値に達していないのでは?

「私は実用化したものが感度86%だなんて言っていませんよ! 臨床研究のデータではこの結果が出ていると言っているだけです。CMにもそう書いています」

――商品化されたものは精度86%ではない?

「臨床研究だとこういうことが出てると言っているだけ。それを誇大広告だとしたら、全部誇大広告ですよ」

 確かにHPでは“実用化した商品”が86%とは明記していないが、「精度86%のがん検査」を謳えば、普通はどう捉えるだろうか。

 OMM法律事務所の大塚和成弁護士はこう指摘する。

「優良誤認、いわゆる誇大広告に当たり得る。CMで小さく〈がん患者を『がん』と判定する確率〉と記載していますが、精度86%の言葉が先行し、視聴者にとって正しい理解ができない」

 改めてH社に取材を申し込むと広津代表は、実用化された商品も「臨床研究と同等の精度であることを確認して実用化しております」と明言した。実用化された商品の「精度」はいかなるものなのか。がんは人の生死にかかわるだけに、H社が今後、どう説明するのか注目される。

 その他、H社が謳う「感度86.3%」の検査の実態、『ガイアの夜明け』で行った検査で広津氏が検査結果を決めていたこと、実用化後にH社で作られた「判定ルール」、線虫がん検査の結果で振り回される患者の声など、詳しくは12月8日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」および12月9日(木)発売の「週刊文春」で報じている。

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