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『岸田首相、内閣官房参与に石原伸晃氏起用 衆院選で落選』(毎日新聞WEB12月3日)

 伸晃は帰ってきた! すると「お友達の救済ではないか」「選挙の結果とは何なのか?」という熱狂をSNSで起こした。さすがである。

参与には3種類ある。伸晃の場合は?

 ある参与経験者は「参与には3種類ある」と語っていた(朝日新聞12月4日)。

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(1)官僚が退職後も重要政策を担う場合
(2)学者らが専門的知見をもとに首相に助言をする場合
(3)「失業対策」

 今回の正解はどう見ても(3)だ。

 かつて伸晃氏はニュース番組で生活保護のことを「ナマポ」とネットスラングを使った。生活保護を軽視する態度を隠さなかった。そんな自分が今度は「身内の失業対策」と呼ばれる処遇を受けたのである。伸晃の問題提起はさらに続いた。「助成金」である。

若き日の石原伸晃 ©文藝春秋

 自身が代表を務める政党支部が昨年、コロナの影響を受けた事業者を対象とする国の緊急雇用安定助成金・雇用調整助成金を受給していたことが報道された。政治団体は寄付などが主な収入源であり、民間企業に比べて増減がコロナによるものかどうかは判別しづらい。なので《政府・与党内では「世論の理解は得られない」(首相周辺)との見方が大勢》(読売新聞12月11日)となったのである。

 そして冒頭に挙げたように『自民 石原元幹事長 内閣官房参与辞職 雇用調整助成金受領で』(NHK12月10日)。

 するとどうだ、とたんに政界が動き始めた。