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「歩けるのは公然の秘密や」芦屋市議会で“車いす市議”を巡る“実は歩ける疑惑”が紛糾 流出した動画と目撃談を徹底取材

「歩けるのは公然の秘密や」芦屋市議会で“車いす市議”を巡る“実は歩ける疑惑”が紛糾 流出した動画と目撃談を徹底取材

疑惑を深める「車いすを利用し始めた時期」

 こうした目撃談が広まり、車いすがパフォーマンスなのではないかと地元で不審がられているのだ。また、長谷氏が車いすを利用しだした“時期”も、こうした疑念を深める一因となっているという。

「実は、長谷さんが車いすに乗り始めたのは、手痛い落選を味わった直後なんですよ。昔使っていたステロイド剤の副作用で足が動かなくなったと言っていますが、タイミングが良すぎるといいますか……。

 落選の原因となったのは、兵庫県警が2001年に摘発した、阪神大震災で被災した市立小学校の校舎建て替えに伴う解体工事の談合事件。当時、芦屋市の助役が3業者から計250万円の賄賂を受け取り、贈収賄で業者と共に逮捕されました。長谷市議は『事件で私への金銭供与は一切ない』と否定しましたが、助役と業者と3人でサイパン旅行に出かけるなど、仲介したのではと関与が疑われていました」

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長谷氏のtwitterプロフィール

 この疑惑を追及する過程で、明らかになったのが、長谷市議が事件とは別の建設会社から工事絡みで受け取った300万円だ。

「複数の業者が、長谷市議から『助役にせがまれているので金を貸して欲しい』『助役と私は太いパイプでつながっている』と言われたと証言。助役は『自分の名前を使われた』と憤慨し、当時辞職勧告決議も可決されましたが、結局無視しました。ひとり逃げ切った長谷市議への関係者の恨みは、相当深かったようです」(芦屋市関係者)

“手痛い落選”の直後から車いす生活に

 事件後の2003年4月。“みそぎ選挙”で不信が拭えず長谷氏は落選した。

「その後7月以降に手術を始め、次の選挙では車いす姿になっていました。病状の悪化とタイミングが重なっただけと言われればそれまでですが、同情票を拾うためのパフォーマンスではと訝しがる声もあります」(同前)

 長谷氏もSNSなどで「車椅子生活18年目」と綴っていることから、車いすを使いだした時期は2003年頃で間違いないだろう。

 しかしながら、政治家という職業上、いわれのない噂が立ちやすい面もあるだろう。目撃談以降に急激に病状が悪化したことも考えられる。そもそもこの動画はいつ撮影されたものなのか……。

©️文藝春秋

 疑惑の真相を確かめるべく、11月27日、通う病院に車いす姿で現れた長谷議員に直接話を聞いた。

#2に続く
流出動画はこちら

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