〈解説〉

ノルウェーのある農場を舞台に、母豚のグンダと生まれたばかりの子豚たち、1本足のニワトリや大地を駆ける牛の群れなど、動物たちの暮らしを驚きのカメラワークで捉えたドキュメンタリー。ナレーションや人工的な音楽は一切省き、立体音響技術を取り入れ、カメラの前にあるものだけを、モノクロで撮影した。監督・脚本・編集・撮影は、ロシア出身でベルリンを拠点に活動するドキュメンタリー作家、ヴィクトル・コサコフスキー。前作『アクアレラ』に感銘を受けた俳優のホアキン・フェニックスがエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねている。93分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆豚の母子の姿をエンエンと。否応もなく凝視させられる。やがて、様々な思いや発見が。モノクロ画面なのも正解では?

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆動物を擬人化せず、なおかつ「動物の心」をあやまたず伝える繊細なアプローチが見事だ。根っこにあるのは継続と受容か。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★カメラの位置と緩やかな移動、奥行きのある音、農場の生物になった気分で映像に吸い込まれ、結末グンダと共に愕然。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★破格の強度。システムの下で生きる農場の家畜たちのささやかな営み。動物の「非演技」が明晰な眼差しで詩に昇華される。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★なんて素晴らしいファーム・ノワール! この思慮深さ! 豚の全てが愛おしく、子豚の為のあの乳首の群れに思わず号泣。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『GUNDA/グンダ』(米、ノルウェー)
ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国順次公開中
https://bitters.co.jp/GUNDA/