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「名前を変えたらプリキュアになりそうで…」あの映画に“どれみちゃん”が登場しないワケ

「おジャ魔女どれみ」プロデューサー・関弘美さんインタビュー<後編>

source : 電子書籍

genre : エンタメ, 映画, テレビ・ラジオ

 12月31日にEテレで映画『魔女見習いをさがして』が地上波初放送される。本作はTVアニメ「おジャ魔女どれみ」放送20周年記念作品で、昨年11月に全国公開された。TVアニメの立ち上げに携わった東映アニメーションのプロデューサー・関弘美さんに、『魔女見習いをさがして』制作について伺った。

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©東映・東映アニメーション

今回の映画に「どれみ」が登場しないワケ

――続いて、映画『魔女見習いをさがして』の制作までの経緯をお聞かせいただけますでしょうか?

 もともと20周年を迎えるタイミングで映画を作ろうと思っていました。当時『どれみ』のターゲットだった子供たちが、20~29歳位になっているわけで、そういう子たちに観せる映画を作らねばならないな、という思いは昔から持っていました。子供に観せる作品と、その子たちが大人になったときに観てもらいたい作品の作り方は、違うと思っています。

©東映・東映アニメーション

 今回、プロットは実は2案ありました。栗山さんが最初に書いたプロットは、佐藤監督は「さすが栗山さん、巧いですね」と褒めていたんですけど、私は「ちょっと違うな」と思っていて。大人になったどれみたちを主人公にしたお話なんですけど、なぜか最後はアクションになっていて、これだと登場人物の名前を変えると「プリキュア」になってしまう、と思いました。

 意外とみんな気づかないのだけど、例えば「どれみ」を「セーラームーン」や「プリキュア」の主人公に置き換えて、アクションものにすると、本当に「セーラームーン」や「プリキュア」が出来てしまったりするんです。

©東映・東映アニメーション

 これは危険だと私は思っていて、ある種のパターンに乗っかるとそんなに大きく外れないシナリオは出来るんですけど、「せっかく『どれみ』には『どれみ』の世界観があるわけだから、『どれみ』を作るときの初心に立ち戻って、映画を作ってみましょう」という提案をさせてもらって。佐藤監督も栗山さんも「ドヒャーーッ!」と驚くところから始まっています(笑)。お2人とも「どっちも大変だけどさ……」とか「いやいや、そこから行きますか⁉」みたいなリアクションでした。