文春オンライン

「家族仲はよかったけどいじめで…」容疑者2人の悲しい素顔と、元交際相手の後悔「致死量の動機はきっと僕に」《“オーバードーズの会”死亡事件》

genre : ニュース, 社会

note

容疑者は「高校でのイジメで精神的な傷を負った」

 金城容疑者の知人は、彼女のここ数年での変化についてこう証言する。

「え夢が精神的に落ち込んでしまったのは高校に進学してから。中学生の時は、明るい性格で友達も多かった。中学卒業後は市外の高校に進学しましたが、ほどなくしてイジメが原因で中退してしまったと聞いています。それ以降、え夢は髪を明るく染め、メイクも変わり派手な見た目になっていったんです。次第に薬にも頼るようになってしまった」

 高校を中退してからは友人たちと疎遠になっていた。しかし金城容疑者は子供好きだったようで、近所の子供とよく遊んでいた姿が目撃されていた。だが、母親は娘について周囲に悩みをこう溢していたという。

ADVERTISEMENT

金城容疑者の自宅 ©文藝春秋

 

「え夢さんのお母さんは、近所にある居酒屋さんで、早い時間に週1回ほどお手伝いをしていました。その時にお母さんが、『娘が精神的なことで病院に通っている』と心配していたんです。

 金城容疑者の家族仲は良かったと思いますよ。3、4年前に町内会の旅行にお母さんと一緒にえ夢さんも参加していましたし。その時は、ちょうど高校を中退した時で、髪の毛がピンク色でしたね。高校を辞めてから定職にも就いたことがあるみたいですが、そちらも精神的に続かず、辞めてしまったそうです」(近隣住民)

仕事は風俗の受付と宣材写真撮影

 一方の入江容疑者。現在は無職で以前はカメラマンをやっていたと周囲に話しているが、直近では滋賀・雄琴で風俗店の黒服として働いていたという。

 元同僚が明かす。

滋賀県の歓楽街「雄琴」 ©文藝春秋

「彼は以前からカメラマンの仕事はほとんどしていませんよ。2017年頃からすこし前まで雄琴の風俗店で受付をやっていて、時々、一眼レフカメラを肩にかけて女の子の宣材写真を撮影していましたけどね。

 九州出身で博多弁訛りがあり、ハキハキと物をしゃべるタイプでした。でも威圧的な感じはなかったな。身長は180センチ前後で体重は100キロくらいでゴツかった。顔立ちははっきりしていて、ロン毛でいつもメガネをかけていました」

 上司との折り合いが悪く数カ月で辞めることもあり、風俗店を転々としていた。一方で仕事は真面目で、女の子に対しても優しく、誰とでも話せる性格だったという。しかしその反面、入江容疑者に「“陰の部分”を感じることもあった」と元同僚が続ける。